3月16日、鹿島アントラーズの荒木遼太郎が練習後のオンライン取材に応じた。開幕からリーグ戦3試合連続ゴール中と好調を維持し、次節はアビスパ福岡とのアウェーゲームに臨む。高校時代を過ごした地で、チームに勝利をもたらすためにさらなる活躍を目指す。

上写真=3月16日、鹿島アントラーズのトレーニングを行なう荒木遼太郎(写真◎KASHIMA ANTLERS)

「自分の記録もそうですけれど、チームが勝つことを優先して」

 開幕からのリーグ戦3試合で4ゴール。絶好のプロ2年目のスタートを切った荒木遼太郎が、3月17日に今季初のアウェーゲームに臨む。アビスパ福岡との戦いの舞台となるのは、東福岡高校時代に慣れ親しんだベスト電器スタジアムだ。

「高校生のとき、そこは特別な大会が行なわれる場所でした。プロになって、もう1度そこでやれるのは、非常にうれしいです」

 伝統校の赤いユニフォームを身にまとい、高校選手権などを戦った。酸いも甘いも数々の思い出が詰まったピッチに、プロ入り後初めて立つことになるだろう。

「(プロ入り後は)博多の森(ベスト電器スタジアム)でまだ1度もプレーしたことがないので楽しみ。初めてプレーする場所で、福岡なので、とても気合いが入ります」

 そして、その一戦では開幕からのリーグ戦4試合連続得点にも期待がかかる。10代での開幕4戦連発となれば、1994年の城彰二(当時市原)以来のこと。鹿島では1998年に、13番の先輩でもある柳沢敦が成し遂げている。そんな偉大な記録が、荒木の目の前にあるのだ。

「狙えるのであれば、狙いたいと思っています。自分のところにチャンスが来たら、確実に仕留めたい」

 ただ、「自分の記録もそうですけれど、チームが勝つことを優先して頑張りたいです」とも話す。荒木が目指すのは、あくまでも鹿島の勝利だ。

 かつては憧れの存在である柴崎岳(当時鹿島)を、鳥栖に見に行った。次は荒木自身が福岡の地でサッカー少年たちに、チームを勝利に導く姿を見せる番だろう。

「自分が(柴崎に)憧れを持ったように、そういう存在になれるように、チームのために戦いたいです」

 九州が生んだ新たな深紅の13番は特別な場所でも勝利を目指し、そしてゴールへと向かっていく。