3月14日のJ1第4節で、横浜F・マリノスが浦和レッズを迎えた一戦は、ホームチームの完勝に終わった。3分に先制すると、26分、55分とゴールを重ねて3-0と、ホームで今季初の白星を華々しく飾った。

上写真=勝利をぐっと近づける3点目を決めたのは、途中から入った小池龍太!(写真◎J.LEAGUE)

■2021年3月14日 明治安田生命J1リーグ第4節(@日産ス/観衆:4,864人)
横浜FM 3-0 浦和
得点:(横)前田大然2、小池龍太

「全体的に彼らのほうが上回った印象です」とリカ監督

「いいゲームでした。ハードワークして前からプレスに行き、選手全体の高い意識を感じて自分たちのサッカーを見せることができました。3ゴールを奪って、もっと取れるチャンスもありましたが、今日のパフォーマンスは良かったと思います」

 3-0。横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督もうなずく完勝だった。

 まずは絶好調男がトリコロールを牽引した。キックオフからわずか3分で、右からの仲川輝人のクロスを前田大然が押し込んで先制。26分には早くも追加点だ。前線から猛烈なプレスを掛けて相手のミスを誘って奪い、左からのマルコス・ジュニオールのパスを中央で仲川が胸で止めてこぼれたところを、またも前田が豪快にボレーでねじ伏せてみせた。

 浦和レッズも巻き返しに挑まなかったわけではない。後半開始から阿部勇樹と伊藤敦樹のボランチを2人とも交代させる大なたを振るい、明本考浩を前線に立たせてスピードを生かしつつ、小泉佳穂をボランチに下げてボールが回りだした…と思ったその矢先だった。またも横浜FMがゴールを挙げるのだ。

 カウンター気味に岩田智輝が右に展開すると、マルコス・ジュニオールがすかさずDFとGKの間にワンタッチで流し込む絶妙のセンタリング、最終ラインらからロングランでゴール前に進入した小池龍太が難なくプッシュして、55分にはもう3-0とした。

 ゴールはこの3つだったが、ここでリズムは止まらなかったことが横浜FMの充実ぶりを示していた。その後もスペースを見つけては少ないタッチでボールを潜り込ませていくリズムで何度もチャンスをつくりながら、浦和を翻弄し続けた。

 浦和としては、完敗を認めることから始まるのだろう。リカルド・ロドリゲス監督も試合直後でもむしろ整理して振り返る。

「全体的に彼らのほうが上回った印象です。3ゴールを取られただけではなくて、ほかにもたくさんのチャンスを作られました。うちもプレスをかけたりボールを握ることのできた時間もありましたし、チャンスをつくってゴールに迫ったシーンはありましたが、後半にとどめを刺されました」

 それでも続けて「チームは成長している」と付け加えて、さらなる継続を誓った。

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE