上写真=福岡戦ではマルコス・ジュニオールにとって自身初ゴールと、チームの今季初勝利を手にした(写真◎J.LEAGUE)
「一番大事なのはチームが勝ったこと」
出場2試合目の初ゴールだ。3月10日のアビスパ福岡戦で、新戦力のエウベルのシュートが相手に当たって得たPKのチャンス。ペナルティースポットに近寄ってきて目の前に立ったGK村上昌謙の威圧も気にせず、マルコス・ジュニオールはゴール左にズバッと決めてみせた。38分の今季初ゴールが、先制点になった。
「試合開始から支配していい試合運びができていて、すごくポジティブなゲームでした。PKは練習しているので、落ち着いて決めることができました。一番大事なのはチームが勝ったことです」
このPKのあと、62分に小池龍太のミドルシュートが決まり、1点を返されたものの90分に前田大然がダメ押し。3-1でようやく今季初勝利を手にした。
マルコス・ジュニオール自身は川崎フロンターレとの開幕戦では負傷の影響で大事を取ってお休み。第2節のサンフレッチェ広島戦とこの福岡戦で連続先発を果たし、復調ぶりをアピールした。
「すごく状態は良くて、正直言うとフロンターレ戦も無理をすれば出ることができたんですけど、大事を取って筋肉の補強をすることにしました。いまはすごく状態はいいですし、フィットしていると思います」
大黒柱が入ると、やはり攻撃の質が上がる。復帰してからは2試合連続でチームは3ゴールを挙げている。マルコス・ジュニオールが生み出す時間と空間によって、みんなでゴールに突き進むことができる。
「いまに始まったことではないのですが、心がけているのはチームにリズムを出すことです。ダイナミックに動いてボールを動かしてリズムをつくる。ワンタッチ、ツータッチでボールを動かして、出したら自分が動いてリズムを生むことを考えています」
「スペースを見つけることはすごく視野に入れています。動いてもらうこともあるし、おとりになることもあります。スペースに走ればもともといた場所にスペースが生まれるので、そこに違う選手が入ることができます。ボール持ってプレーするだけではなくて、持っていないときにも関わることを考えているので、スペースを見つけること、相手を引き出すプレーをすることを心がけています」
自分が動き、ボールを動かして生み出すリズムとスペース。やはり横浜FMが頂点に立つためには、このクリエイターは欠かせない。
次の対戦相手は浦和レッズだが、マルコス・ジュニオールには、横浜FMにはあまり関係ないことのようだ。
「相手よりは我々のサッカーをやることです。しっかりと試合の入りに集中して、相手よりも自分たちのサッカーに集中することが大事なのです」
それだけのものをきっちりと積み上げてきた。これからもナンバー10は揺るぎなく攻めて、勝利を重ねるつもりだ。