2月27日、明治安田生命J1リーグは開幕戦(第1節)が開催され、清水エスパルスは鹿島アントラーズとカシマスタジアムで対戦。相手に先制点を許したが、新外国籍選手のチアゴ・サンタナのゴールで同点に追いつくと、その後の後藤優介の得点などで逆転勝利した。

上写真=同点ゴールを挙げたチアゴ・サンタナ(写真◎J.LEAGUE)

■2021年2月27日 J1リーグ第1節(@カシマ/観衆9,312人)
鹿島 1-3 清水
得点:(鹿)荒木遼太郎
   (清)チアゴ・サンタナ、後藤優介、オウンゴール

どん欲な点取り屋。「リーグ戦はまだ始まったばかり」

 ポルトガルからやってきたブラジル人ストライカーが、Jデビュー戦でいきなりゴールを挙げた。1点を追う78分、左サイドからのクロスにMF中山克広が合わせたボールを右足で収め、シュートコースが開くタイミングを見計らって左足を振り抜いた。

「少しタイミングを取って、相手の足が開いたところを狙ったようなゴールだったと思います」

 チアゴ・サンタナの清水加入後初ゴールは、チームの逆転勝利につなげる貴重な同点弾となった。「なかなか主導権を握れずにいた」と振り返るように、前半から鹿島に押されて先制点も奪われたが、それでも「自信を失うことなく、しっかりと守れた」ことから得点が生まれた。

「とてもうれしいです。世界でも注目されるこのリーグでプレーできることをすごく幸せに感じているし、この清水エスパルスというチームの一員として、このユニフォームを着てグラウンドに立てることを非常にうれしく感じています。今日、ゴールが生まれたこともすごく幸せです。これからも、もっともっとゴールを決め続けられるように努力したいです」

 そして、殊勲のゴールハンターはサポーターへ向けて、次のような言葉を放つ。

「サポーターの皆さんも今はまだ、なかなか自由にスタジアムに来られないような状況が続きますが、その中でも我々とともに戦ってくれていることと思います。皆さんのサポートがあって、今日もいい試合ができました。我々の家族もなかなか近くにいられない状況が続いていますが、できるだけ早くこの状況が回復して、皆さんとより近い距離で勝利を祝うことができるような、そんな日が来ると信じています。我々は静岡に帰って、また水曜日には別の試合が待っています。次の試合でもベストを尽くせるように、また準備をしたいと思います。リーグ戦はまだ始まったばかりなので、まだまだ集中を続けていきます」

 清水の最前線に君臨するナンバー9は、これからもゴールへと向かい続ける。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE