FC東京の新戦力、渡邊凌磨が2月27日の開幕戦(浦和レッズ戦)を前に意気込みを語った。キャンプを通じて自身の持ち味を存分に発揮し、周囲の評価を獲得。今季がJ1初挑戦だが、本人は「できるところを見せたい」と自然体で出番を待っている。

上写真=キャンプ、練習を通じてチームにスムーズに馴染めたと話す渡邊凌磨(写真提供◎FC東京)

難しさは感じていません

 J1デビューを前にしてもまったく動じない。取材時も落ち着いた口調は変わらない。確かな自信があるからだろうか。

「アルビレックス新潟に行ったときやモンテディオ山形に行ったときよりも早くチームに馴染めていると思います。コミュニケーションの部分では(これまでの移籍よりも)順調に進んでいるかなと。コンディションも、良い練習ができているし、徐々に上げて来れていると思うので試合までにマックスにできるように調整していきたい」

 仕上がりは上々と本人は語った。実際、周囲の評価もうなぎ上りだ。長谷川健太監督も、渡邊のプレーぶりにキャンプで新鮮な驚きを受けたと語っていた。その走力と切り替えの早さには目を見張るものがある。そもそもの技術に加え、これまでの経験で培ってきた走る力とハードワークは、長谷川トーキョーに見事に合致している。うってつけの選手と言っていい。

「点に関わるプレーは第一においてやっていきたいですけど、チームのやろうとしていることをやった上で、出していきたい」

 主戦場は3トップのサイド。右でのプレーが濃厚だ。FC東京のサイドプレーヤーは守備時に自陣深い場所まで戻ることも多く、そこから攻撃に出ていく力が必要になる。現在の渡邊にとっては、まさに持ち味を発揮できる場所だろう。

「難しさというのはそこまで感じていません。難しさというよりは右サイドバックの選手と、どれだけコミュニケーションを取れるかだと思っています。ハードワークは求められる思うので、ボールを奪ったあとにどれだけ前に出て行けるか、ゴールに近い場所でプレーできるかだと思っています。そこは意識していきたい」

 すでに頭の中でやるべきことは整理済み。開幕戦の相手となる浦和についても「うまい選手が多いと思うので、いろいろと考えながらやりたいと思います」とすでにイメージできている様子だった。

「下から来てもできるんだよというところは見せていきたいと思う」

 今季のFC東京は入れ替わりが少なく継続できたことが一つの強みと言われるが、チームをいい意味で刺激している新戦力・渡邊凌磨の存在も、強みになるかもしれない。