湘南ベルマーレの石原直樹が12日、オンラインで取材に応じた。チーム最年長のFWは昨季、チーム最多のゴールをスコア。年齢は重ねたものの、そのぶん、手にできたものがある。プロ19年目のシーズンへ臨む、意気込みを語った。

上写真=キャンプで汗を流す石原直樹(写真◎湘南ベルマーレ)

開幕へ良いトレーニングができている

 石原直樹にとって、プロとして迎える19回目のプレシーズンキャンプだ。沖縄での2次キャンプも2月13日で打ち上げとなるが、「僕自身は開幕に向けて良いトレーニングができていると思っています」と充実感を漂わせる。

 12年ぶりに湘南に戻った昨季は、チーム最多の6得点を挙げた。27試合に出場したものの交代出場も少なくはなく、「時間的には60パーセントくらいしか出られていない」と話すが、猛暑の8月や9月にも先発を続けていた事実は驚異的だ。

 そんな今年8月には37歳の誕生日を迎える鉄人は、「体の衰えは自分自身も感じてやっていかないと思っています」と自分と向き合う。衰えてきたと感じる部分にも、「単純に走るスピード。あと1歩2歩出せたかなと思うシーンがある」と率直に語る。

 そうした変化を直視できるのは、自分の良さも分かっているからだ。「今までやってきた経験や感覚は、若いときにはなかったものがあると思います」。昨季の数字が、石原の言葉を裏打ちする。

 体の調整も大事だが、それ以上に大事なセンサーのチューニングにも余念がない。

「(体力を)保つというより、相手との駆け引きを大事にしています。自分の体を研ぎ澄ます、コンディションを上げることも必要ですが、状況判断やプレーの質、相手との駆け引き、そういうのは意識的にやっています」

 昨季にチーム8番目の1827分間ピッチに立ったFWは、「それよりもたくさん試合に絡んで、得点は2ケタ目指したいなと思います」。上昇を図るチームの最前線に立つ男らしく、前だけを見つめている。