名古屋グランパスの相馬勇紀が10日、オンライン取材に応じた。沖縄キャンプで存在感を示しているサイドアタッカーは、強い意気込みで2021年シーズンをスタートさせている。ゴールへの意識もこれまで以上に高いという。

上写真=ここまで練習試合3試合で3ゴールを挙げている相馬勇紀(写真提供◎名古屋グランパス)

齋藤学のプレーを「見て盗む」

「毎試合、得点を決めることを目標にやっています。昨日の八戸戦で得点を取れなかったことは本当に悔しい。今年は得点にフォーカスしながら取り組んでいるので」

 沖縄キャンプではここまで大宮アルディージャ(3日)、FC琉球(6日)、ヴァンラーレ八戸(9日)と3試合、チームはトレーニングマッチを行なっているが、相馬は大宮戦で2ゴール、琉球戦1ゴールと、好調を維持。抜群の突破力とゴールへの意欲をピッチで示してきた。2本目の途中から出場し、3本目の途中で退いた八戸戦はネットを揺らせなかったものの、アシストを記録するなど、キレ味鋭いプレーを見せている。

 以前にも増して積極的な姿勢を示しているのは、チーム内で競争が激しくなっていることも関係しているのかもしれない。今季は齋藤学が加入。左サイドでのプレーぶりに大きな刺激を受けていると話す。「参考になる部分が多く、見て盗むというか。例えば、止まった相手と対峙する際のステップワークとか中にボールを預けて入っていくプレーとか。そういう部分は本当にうまい」。ゴールに対する意識がどん欲なだけではなく、仲間からも前のめりの姿勢で学び、自身の成長につなげようとしている。

「キャンプだけではなく、今年はすべての試合で得点を取るということを意識しています。どのように得点を取るか。八戸との試合でも得点を奪いにいった結果、アシストできました。その意識がいい方向につながっている。毎日の練習で絶対に1点を取ると意識しています。たくさんのチャンスを作れる選手よりは、一つのチャンスを絶対にものにできる選手を目指したい」

 結果への強いこだわりは、ひいてはチームの勝利にもつながっていく。そしてもちろん、自身が理想とする選手像へと近づいていく。今年の相馬勇紀は昨季までの相馬勇紀ではない。よりゴールに、より勝利にどん欲だ。