沖縄キャンプ中の名古屋グランパスは2月9日、J3のヴァンラーレ八戸と45分×3本の練習試合を行った。大型補強組の一人、DF木本恭生が初めて対外試合に出場。緊張しながらのプレーだったとのことだが、まずは上々のスタートのようだ。

上写真=木本恭生が移籍後「初出場」で90分をプレーした(写真提供◎名古屋グランパス)

「みんなが試合するのを見て焦りもあって」

 意外にも感じるが、「緊張した」のだという。木本恭生が移籍してきて初めて2月9日のヴァンラーレ八戸との練習試合で対外試合に出場し、90分のプレーをクリアした。

「少しケガのこともあって、これまでの2試合に出られませんでした。移籍してきてみんなが試合するのを見て焦りもあって、久々に試合に試合に出ることができて緊張もしました。チームメートの助けもあってなんとか90分を乗り越えられたので、良かったと思います」

 プロ6年目のキャリアを持ってしても、初めてのチームでの初めての対外試合は特別なものなのだろう。ケガもあって、自分にプレッシャーをかけてもいた。

「監督から要求されていることもあるので、まずはそれに応えるというか、そうしないと監督の構想に入らないと思います。一番はじめの試合が大事だと思って臨みましたが、もっともっとできることはあると思うので、次につなげたい」

「課題のほうが大きかったですね」としたのは、味方の助けになるプレーの部分。

「サポートももっと要求できますし、ボランチやサイドバックが持ったときの立ち位置は修正できると思います。キャンプ中にもう1試合あるので、そこでレベルを上げていきたい」

 センターバックの自分ができるだけ味方が預けやすいような場所に立つことが、ボールローテーションを促すことになるという感覚がある。それは監督からの指示でもある。

「攻撃の部分では素早く2タッチでできるだけボールを回すことを意識していました。センターバックで回すチームだと思うので、そこでスピードを下げないでテンポを上げるようにと要求されています。2タッチ、3タッチで攻撃を速くしていくという要求があるので、それも意識してやったつもりでした」

 守備では、昨年までプレーしたセレッソ大阪とは「文化」が異なることを明かしている。

「縦パスに対してみんなが追い込んでくれたので、つぶしにいくことを意識していました。セレッソのときは縦パスに強くいくという戦術ではなかったので、そこは少しギャップはありましたけど、みんなが追い込んでくれたのでしっかりといくという意識はありました」

 激しくプレッシャーをかけていくのは、マッシモ・フィッカデンティ監督的カルチョの真骨頂。筋肉系の違和感のために無理せずペースを落としていた分も、ここから上げていくつもりだ。