名古屋グランパスの攻撃のタクトを振るうのは、今年もガブリエル・シャビエルだ。在籍5年目はチームで3番目に長い。新しく加わった攻撃のタレントとともにピッチに立つことが楽しいと明かす。タイトル獲得を見据えて全力だ。

上写真=ガブリエル・シャビエルは今年も健在。パワーアップした攻撃陣を引っ張る(写真提供◎名古屋グランパス)

「いかにこのクラブを愛して、貢献することができたか」

「前線に加わった新メンバーは、誰が見ても上手な選手ばかりです。テクニックもスピードも素晴らしいので、楽しさがあります。攻めのバリエーションはかなり増えると思いますよ」

 ガブリエル・シャビエルも新加入選手を大歓迎だ。柿谷曜一朗、齋藤学といった新たな個性派アタッカーとともに、魅惑の攻撃を披露するその日を楽しみにしている。

 バリエーションを増やしていくのは、まさにこのナンバー10の仕事だろう。最高のタレントを数多く擁した攻撃陣にあって、ボールを意のままに扱う技術と時間を操る感性で仲間たちを気持ちよくプレーさせることができる。

 今季で5シーズン目を迎える。GK武田洋平、DF宮原和也に次いで3番目に長い在籍年数だ。グランパスファミリーとの幸せな関係が築けていることの、何よりの証拠。

「素直にすごくうれしいことです。外国人で長い間、同じチームにいるのは珍しいことですが、私がいかにこのクラブを愛して、貢献することができたかということです。難しいシーズンもありましたが、それでも残ることができているのはうれしいこと。もっともっとやりたいなという気持ちでいっぱいです」

 その思いをぶつける日々がやってくる。今季はAFCチャンピオンズリーグにも出場する刺激的なシーズンだ。

「段階としてはいい流れができていると思います。新しい選手が入ってきて、前線の選手との絡みも大事になってくるので、いかに連係できるか。いいリズムを作ることが大事ですね。開幕に向けて、残り2試合の練習試合をしっかりこなして、チームが一体になるようにしたい」

 リアルにタイトル獲得を目指すことが、2021年のミッションだ。

「去年はリーグで3位に終わって、かなりいい成績を収めることができました。今年に対するプレッシャーも大きくなりますが、タイトルがほしいので、常にそこを意識してやっています」

 勝者のメンタリティーを胸に、今年も「魔法使い」がタクトを振るう。