名古屋グランパスは6日、FC琉球とトレーニングマッチを行ない、8-1と快勝した(45分×3本)。その試合後、2ゴールを挙げた阿部浩之が取材に応じ、チーム状況と新戦力を加えたアタック陣について手応えを語った。

上写真=FC琉球との練習試合で2ゴールを挙げた阿部浩之(写真提供◎N.G.E.)

「精度もスピード感ももっと求めていく」

 サッカーを良く知り、ピッチ上では潤滑油となって、自らも決定的な仕事もこなす阿部浩之が手応えを感じていた。FC琉球のトレーニングマッチは8-1と快勝(45分×3本)。新戦力が躍動し、攻撃が機能した。

「たくさん得点を取れましたし、チャンスの数も多かった。イメージの共有はできていたと思います。ゴールをたくさん取れたことも良かった」

 阿部は柿谷曜一朗や齋藤学らとともに2本目の途中から出場。そして自ら2得点を挙げ、柿谷も2点、齋藤も2得点。「イメージの共有」によってゴールラッシュを実現した。

「どう関わったら、スペースを使えるかを考えた。ボールの流れを読めているから素早くサポートができるし、3人目、4人目も絡める。今日はそこがスムーズでしたし、いいボールが入ってきたり、いいタイミングで追い越したりと、前の選手だけではなくて、チームが連動していい攻撃ができた」

 収穫の多いゲームとなった。個性豊かなアタッカーが、互いの持ち味を引き出し合うことに心を砕き、結果としてゴールを重ねることになった。

「学は同じチームでやっていましたし、曜一朗はこれまでも見てきて、どういうプレーが得意なのか分かるので、あとは合わせるだけでした。そういう意味で、イメージのままできたと思います。お互いにスピードを殺さないとか、スペースを潰し合わない、スペースを空けることもできてきたのは、イメージの共有がうまくいっているから」

 新チームはまだ始まったばかりだが、大いなる可能性を感じさせた。コンビネーションを随所に発揮し、とくに3本目には5得点とゴールを重ねた。フィッカデンティ監督も互いの力を引き出し合う選手の姿勢を称えていたが、単純な能力のプラスだけではない、個性の掛け算をも実現しそうな魅力が、今季の名古屋のアタック陣にはある。

「さらに強化できれば、もっとスピード感が出てくるし、多くの人が絡んでいけるはず。精度やスピード、得点につながるプレーをもっともっと求めていきたい」

 潤滑油としてクレバーなプレーを見せる阿部の言葉も弾む。昨季のチームをベースに上積み図っているチームは、開幕に向け、順調に準備を進めている。

得点者:1本目/相馬勇紀、2本目/阿部浩之、柿谷曜一朗、3本目/阿部、柿谷、齋藤学×2、マテウス(※グランパスのみ)