セレッソ大阪は4日、クルピ監督体制になって初めての対外試合に臨んだ。3本で行なわれた徳島ヴォルティスとのトレーニングマッチは、C大阪が2-1で勝利。快勝したゲームで1得点1アシストを記録したのが、前線で躍動した豊川雄太だった。

上写真=今季初となる対外試合で1得点1アシストと活躍した豊川雄太(写真提供◎CEREZO OSAKA)

ゴールで結果を出さなければいけない

「1ゴール1アシストできたことは、結果としてよかったと思います」

 徳島とのトレーニングマッチを終えた豊川の感想だ。クルピ体制となって初めての試合。前線でプレーし、試運転のゲームでありながらも結果を出した。

「去年のベースを持ちつつ、今年の新しい部分もやりながらでしたが、得点シーンなんかは、すごくよかったと思います。(松田)陸くんからいいボールが来ました。丸橋選手もいますし、両サイドからいいボールが入ってくると思うので、今年は中でどれだけいい準備ができるかだと思っています」

 この日、豊川はフロントラインに入り、ゴールを挙げることに注力した。自身の準備次第で、よりネットを揺らす回数が増やせると実感できたという。それはチームがこれまで以上に「前に」という意識を高めているからだ。練習の中でも「前に前に」という声が今まで以上に飛び交っていると話した。「まだまだうまくいかないところもありましたけど、それは徐々に、今日の試合を振り返りながら、みんなで同じ方向に向かっていければと思います」と一定の手応えをつかむことができた。

「まだ始まったばかりですけど、みんなの意識は前に向いていると思います。前線にいて、パスが前に来る回数も多いですし、トライする分、ミスも増えますけど、前に前に、のパスは増えてる」

 クルピ監督は攻撃サッカーを掲げているが、早くもその色が出始めている。ただし、ガラリとチームを変えるわけではなく、バランスも重要になると豊川は指摘した。

「去年のやり方を完全に無くすというよりかは、ボールをしっかり保持しながらスキを常に見ながら前に進んでいく方がいいのかなと思います。前を見てくれる回数も増えたと、一番前をやりながらも感じたので、今はすごくいい方向に、バランスよく進んでいると思います」

 そんな新生セレッソの中で何をすべきか。改めて自身の役割についても言及した。

「僕自身、ゴールにこだわりたい。前に前に行くのは自分のプレースタイルでもあります。今年は、しっかりゴールという結果を出さないといけないという自覚がある。そこに向けて準備していきたい」

 周囲との連係を深め、攻めどころを共有し、そして昨年以上の結果を導く。「前に前に」の意識をこれまで以上に高めているチームの中で、「自覚する」豊川がキャリアハイ(J2で10点)となるゴールを記録しても、何ら不思議はないだろう。