名古屋グランパスは沖縄キャンプ中の2月3日、大宮アルディージャと練習試合を行った。45分を3本行ったが、移籍組の長澤和輝にとってはグランパスデビューになった。そこで見えた感触は確かなものだった。

上写真=長澤和輝の加入は名古屋のボランチをさらに強固にする(写真提供◎名古屋グランパス)

選手同士で話し合えたのでポジティブ

 2月3日は大宮アルディージャとの練習試合。名古屋グランパスの豪華新加入組の一人、長澤和輝は新しいチーム、新しい仲間を頼もしく見ていた。

「特に攻撃面では前線に特徴ある選手、武器を持っている選手が多くいるので、そういう選手を生かせればいいと思っています」

 中盤の中央に立つ者としては、前線と最終ラインの両方の強みを生かすのも仕事。そのために、細やかに気を配っていく。

「練習試合は初めてですし、あのサイズでのゲームも初めてなので、周りとのコンビネーションやポジショニングを確認しながら、という感じでした」

 そんな慎重さの中で、プレシーズンは課題が出れば出るほどいい。

「前半は簡単な失点をしてしまいましたが、意識してリスクのないように低い位置でやればいいですし、どんどんチャレンジしてのミスはいい。選手同士で話し合えたのでポジティブかなと思います」

「自陣のペナルティー・エリア内で不用意なパスミスがあって、そういうときはリスクのない選択肢を選べばいいかなと思います。ピッチの中で選手同士で改善の声掛けができているので、そういうミスはこれからはないと思います」

 細かい部分を一つずつ、丁寧に、漏れのないように確認していくことこそキャンプの意義だ。特に名古屋のスタイルを身に着けなければならない長澤にとっては、すべてが重要な瞬間だ。

「ボランチのポジションで求められるプレーやポジショニングは試合前から、あるいは試合中に(マッシモ・フィッカデンティ)監督やコーチ陣から指示を受けていました。名古屋のボランチに求められる仕事をまずしっかり理解して、表現したいと思ってやっていました。そこに、自分の良さである前に入っていくところは、タイミングを見てどんどんチャレンジしていきたいと思います」

 昨季の名古屋のボランチは米本拓司、稲垣祥、ジョアン・シミッチが主に務めた。シミッチは移籍したが、長澤への期待はその穴を埋めて余りある。

「コミュニケーションを取って、もっともっと良さが出せると思います」と手応えは抜群。ちょっと意外な新しい背番号「5」で名古屋色に染まっていく。