横浜FCの瀬古樹が1日、オンラインで取材に応じた。昨シーズンは大卒ルーキーながら33試合に出場。だが、本人は満足していない。新シーズンは、チームを勝たせるボランチになるとの力強い目標を掲げた。

上写真=キャンプではつらつとした動きを披露している瀬古樹(写真提供◎YOKOHAMA FC)

責任感が増してきた

 2020年の横浜FCの初ゴールを挙げたのは、明治大学から加入したルーキーだった。ヴィッセル神戸のホームに乗り込んだ開幕戦、開始24分に放った瀬古樹のシュートがゴールネットを揺らした。開幕スタメンを飾り、主力に定着。チーム最多のリーグ戦33試合出場を果たした。

 瀬古はルーキーイヤーを「通用する部分としない部分は明確になった」と振り返る。「相手の中間でボールを受けたり、攻撃から守備、守備から攻撃というトランジションでの力強さなどは通用したかなと思っている」。中盤の底でコンビを組むことが多かった手塚康平と比べ、ボールロストの多さなど足りない部分も感じているが、「アグレッシブな部分や危機察知してつぶすプレーや、守備で気を使ったりチームのバランスを取るのが持ち味だと思うので、そこは負けていないかなと思う」と、自己分析は完璧だった。

 一方で、足りなかった部分も感じている。「ゴールやアシストに直結するプレー。チームとしても得点力は課題だったと思うので、そこは本当に伸ばしていきたいと思っている」。自然と、プロ2年目の目標も明確になった。

 自分の中でのボランチ像がある。「ボランチはチームを勝たせられるし、チームを引っ張らないといけない存在でもあると思う」。目指す姿に近づくため、自分をもっと出していくつもりだ。

「チームでやることを徹底しながら、ボランチとしてチームを勝たせないといけないと思っている。バランスが崩れたところの修正や踏ん張るところで踏ん張り切るところは課題だったと感じているので、自分がリーダーシップを持って引っ張っていけたり、統率できるようにと考えている」

 思えば神戸との昨季の開幕戦でも追いつかれて、勝ち切ることができなかった。だが、主力としてクラブ最高のJ1での15位という成績に貢献した自負もある。「去年あれだけ試合に出場させてもらって、自分の中でも自覚というか責任感が増してきた」という瀬古のプロ2年目に注目だ。