FC東京は25日、新体制発表を行なった。長谷川健太監督や大金直樹社長、新加入選手が登壇したほか、東慶悟や森重真人、安部柊斗ら主力選手も登場。新ユニフォームをお披露目し、新シーズンに向けて意気込み語った。

上写真=左から渡邊凌磨、大森理生、長谷川健太監督、蓮川壮大、青木拓矢、阿部伸行(写真◎FC TOKYO)

原大智は海外移籍検討も交渉中

 J1制覇とACL優勝を目指して臨んだ2020年シーズンは、リーグでは6位、ACLはラウンド16に終わった。ACL出場のために、ただでさえタイトな日程が19連戦になるなど、さらに厳しい戦いを強いられた影響は大きかった。しかし、シーズンの最後にルヴァンカップに優勝。長谷川健太監督は、チーム一丸となって戦い抜き、最後にタイトルを手にしたことで「一つ取った意味は大きい。ここからタイトルが集まってくる」と新シーズンに向けての期待を語っていた。

 新体制発表に登壇した指揮官は、改めて明言した。

「いよいよ2021シーズンも始まります。自分自身、皆さんに伝えられることは、シャーレを掲げるということだけです。それ以上のこともそれ以下のこともない。リーグチャンプに向かって全身全霊、戦っていきます。今季も難しいシーズンになると思います。味スタや小平に来て声援を送りたい方も多いと思いますが、そういう日常に今シーズン中に戻ること期待して、最後にシャーレをみんなで掲げるシーズンにしたい」

 チームの目標はただ一つ。クラブの悲願であるリーグタイトルの獲得だ。シャーレをファン・サポーターとともに掲げたいと長谷川監督は語った。

 目標を実現するための陣容は「少数精鋭」だ。

「チーム力というところが一番大事。今季は大きな補強はなかったですが、足りない部分で補強できました。若手もいい選手が入ってきてくれました。少数精鋭で、チーム力を高めていくというところが一番のポイントではないかと思っています」

 昨季はU-23チームがJ3に参加せず、一つのチームの中で切磋琢磨しながら、チーム力を高めてきた。多くの選手がACLを初めて戦い、経験を重ねたことも大きかった。底上げできた実感が指揮官にはある。ただし、新体制発表の時点でも二人の去就が確定していなかった。原大智とジョアン・オマリだ。新体制発表後のオンライン会見で大金社長は「原は海外移籍を含めて調整中で、(更新)オファーしているが本人の意向もあって」まだ結論が出ていない状況。オマリについても「いろんな選択肢ある中の一つ」であり、残留か移籍かもまだ不確定である現状を説明。二人が残留しないとなれば、夏場のアウェー7連戦など、今季も厳しい日程が予想される中で、選手層の部分では心もとない。その点を踏まえて、あくまで状況次第ではあるものの、大金社長は今後の補強についても考えていくと示唆した。

 チームは新体制発表の翌日26日から沖縄でキャンプをスタート。まずは29名の選手で、シーズンの最後にシャーレを掲げるべく、準備を進めていく。