ヴィッセル神戸は1月25日に練習がスタート、いよいよ2021年シーズンが動き出した。ミーティングとトレーニングを終えた三浦淳寛監督がオンライン会見に登場。「明けましておめでとうございます」の第一声から今季の意気込みを語った。

上写真=1月25日に練習開始。1時間のミーティングで今季の意思統一を図った(写真◎VISSEL KOBE)

イニエスタは開幕に間に合わない

 1月25日、ヴィッセル神戸が動き出した。この日が練習初日で1時間ほどの長いミーティングのあとに練習に入り、三浦淳寛監督は「初日ですが、今日に向けてしっかりコンディションを整えるようにとメニュー出していたので、全選手、シャープな動きをしていました」とまずは着実なスタートの実感を語った。

 しっかりと時間を取った上でのミーティングでは、意識の統一を図ったという。

「新しく加入した選手たちに対してチームコンセプトをしっかり伝えました。そして、今季の目標を含めて話をしてトレーニングに入りました。シーズンを通しての取り組み方について、もちろんプロなのでみんな理解していますが、ヴィッセル神戸としてどういう取り組みをしていくのかを再確認しました」

 そこで掲げた目標は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の舞台に戻ること。

「大事なのはリーグ戦でしっかりした結果を出すことです。ACL出場権獲得が目標になります。もちろん高い目標を持ちたいですが、もう一度ACLに出場するために、出場権獲得が最大の目標です」

 昨季はそのACLでベスト4に進出したものの、惜しくも勝ち抜くことはできなかった。その壁を突破して決勝で戦うという意欲は増すばかりだ。そのためにはまず、J1リーグで上位に食い込まなければならない。

 昨季はACL出場に向けて他のクラブよりもさらに過密スケジュールをこなすことになって、その分、リーグ戦は9勝9分け16敗の14位と苦しんだ。そこからのリカバーがまずは急務になってくる。選手の入れ替えも進む中、三浦監督は再構築に挑んでいく。

「昨季はリーグ戦の成績が良くありませんでしたが、できた部分と改善しなければいけないところは明確に出ています。もちろん過密スケジュールだったこともありますが、今季はリーグ戦にすべてを掛けて、いい結果が出るようにと思って臨みたい」

「まずは失点の数が多すぎました。もう一つ挙げるとすれば、こちらがボールを持っている中で相手がしっかりした守備を構築した状況、リトリートした中で、どういう形で得点を重ねるのかに関して少しずつ落とし込みをしていきたいと思います。その反省を踏まえて、チームコンセプトでプラスアルファの部分が増えました」

 攻守に渡ってレベルアップの必要を明かしたが、攻撃面での「プラスアルファ」は気になるところ。もちろん、明かされることはなかったが、2021年シーズンの注目ポイントになりそうだ。

 負傷中のイニエスタもすでに来日していてリハビリに励んでいるが、開幕には間に合わない模様。

「アンドレスに関しては経過は聞いています。思ったより良い状況で経過していると思っています。当然ながら開幕は非常に難しい状況だと思いますが、アンドレスがいるときといないときでどういうシステムでやった方がいいのか、同じがいいのか、選手の力の見極めをキャンプでできると思っています」