セレッソ大阪が新体制発表会見をオンラインで実施した。8年ぶり4度目の就任となるレヴィー・クルピ新監督と新外国籍選手2名を除く10名の新加入選手が顔をそろえ、新シーズンに向けて意気込みを語った。

上写真=クルピ監督と10名の新加入選手が新体制発表に参加した(写真◎CEREZO OSAKA)

ワクワクさせるサッカーを求める

 このオフ、チームは大きく入れ替わることになった。チームの象徴である8番を背負ってきた柿谷曜一朗、9ゴールを挙げたブルーノ・メンデス、中盤を支えたレアンドロ・デサバト、万能性でチームを支えた片山瑛一、そして長らく守備の要だったマテイ・ヨニッチ、木本恭生らが退団。代わって、14人の新加入選手と3人が期限付き移籍から復帰した。

 新シーズンの陣容について、オンライン会見に出席した梶野梶野智チーム統括部長は「昨季、主力で出ていた選手に、他クラブで主力で出ていた選手を加え、レンタルで経験を積んで帰ってきた選手もいます。今年のチームはこの3つの構成です。ACLに出ることも分かっていましたので、日本人の層を厚くしました。あくまでもわれわれは育成クラブです。それは、アカデミーからの育成ももちろんですが、途中から入って、セレッソで育ち、そこから世界に羽ばたくことも視野に入れています。そういう補強をしました。この選手たちで、最低でもトップ3に入れるように、今シーズンに臨みます」

 ロティーナ監督体制となって5位、4位と順位を上げていった中で監督交代に踏み切った。ただ、クラブは変化の年と位置付けることなく、さらなる上位進出を目指すという。森島寛晃代表取締役社長は強調した。

「昨シーズンはタイトル獲得を目標にしていていましたが、4位に終わりました。ただ、その中でも、ACLのプレーオフ出場は勝ち取ることができた。一昨年は5位、昨年4位という結果の中、これからクラブがどのような形でタイトルを目指し、発展していくのか。セレッソ大阪とセレッソ大阪スポーツクラブが一つになって、同じ方向を向いていこうということで『SAKURA SPECTACLE』という理念を策定いたしました。『チームが面白い試合を見せ、皆さんの心を動かす、ワクワクさせたい』という思いをクラブとして大切にしていきたい。コロナ禍の状況は続きますが、クルピ監督を中心に、チームとして一つとなり、サポーター、スポンサー、地域の皆様、クラブに関わるセレッソファミリーとして戦っていきましょう」

 見る者をワクワクさせて、結果も出し、そして育成にも力を注ぐ。そんな欲張りなビジョンを遂行していくための陣容を整えたのが、今季のチーム編成であり、スタッフ編成ということになる。指揮を託されたクルピ監督は決意を口にした。

「セレッソに戻ることができて、うれしく思います。再び色んな方々と会うことができて、本当にうれしい。自分にとって大切な場所に戻れました。今年は選手も楽しくサッカーをして、サポーターと一緒に強いチームを作っていきたい。非常に難しい時期ですが、皆さんとともに1つのチームを作り、サポーターとともに戦って、最後はみんなで笑って終われる1年にしたいと思います。攻めるサッカーを見せていきたい。攻めるサッカーは本当に楽しく、サポーターも楽しいと思います。攻める時間が長ければ、守る時間が短くなります」

 目指すサッカーは、これまで通りの攻撃サッカー。もちろんアップデートしているだろうが、クルピ監督は自身が信じるスタイルで新シーズンを戦っていくことになりそうだ。