J1復帰を果たしたアビスパ福岡は1月13日、新体制発表会見を行った。席上でセレッソ大阪からFWブルーノ・メンデスの新加入も発表され、長谷部茂利監督はリーグ戦で勝ち点50以上で10位以上、JリーグYBCルヴァンカップでベスト4以上を目標に掲げた。

上写真=長谷部茂利監督と日本人の新加入選手たち。J1で10位を目指す(写真◎アビスパ福岡)

「攻守にアグレッシブなサッカーに磨きをかける」

 長谷部監督はよどみなく、力強く目標を明言した。

「昨年以上にアグレッシブに躍動感あるチームを作り、目標であるリーグ戦50ポイント、10位以上、ルヴァンカップのベスト4以上を目標に頑張っていきたいと思います」

 昨季のJ2で、優勝した徳島ヴォルティスと同じ勝ち点84を獲得しながら得失点差で2位となったが、J1昇格を決めたアビスパ福岡。昨年のスタイルにさらに磨きをかけるシーズンにするという。会見の冒頭では川森敬史社長が、セレッソ大阪で活躍していたFWブルーノ・メンデスを期限付き移籍で獲得(デポルティーボ・マルドナド=ウルグアイ=から)したことも明かし、サポーターにはいきなりのプレゼントとなった。

 そのブルーノ・メンデスとジョルディ・クルークスの新外国人選手について長谷部監督は、「一言で言うと、得点への期待ですね。アシスト、ゴールへの期待を抱いています」と得点力アップへの期待を隠さなかった。

 柳田伸明強化部長は補強ポイントを「攻守にアグレッシブなサッカーに磨きをかける」ことを挙げた。「昨年は、守備の部分での切り替え、セカンドボールや球際、ファーストディフェンスの強度、守備の連動がリーグ最少失点に結びついた」「攻撃はボールを奪ってロングカウンターでもショートカウンターでも素早く相手ゴールを目指す」「サイド攻撃、セットプレーが武器になっていた」と分析した上で、「攻撃と守備のストロングポイントを加速させられるような選手を獲得できたと思っています」と胸を張った。

 会見には新加入選手9人が登場し、2021年シーズンへの決意を語っている。各選手の主なコメントは次の通り(名前の下は本人が掲げた目標、カッコ内は前所属)。

GK永石拓海(←C大阪)
アビスパ福岡の守護神になる

「ケガが多くてシーズンを通して出場できなかったので、今年は出場していきたいと思います」
「ストロングポイントはハイボール、シュートストップの部分だと思っているので、勝たせるセービングやコーチングを生かしてチームに多くの勝ち点をも足らせることができればいいと思っています」

DF宮 大樹(←鳥栖)
無失点試合を増やす

「福岡は無失点試合が多かったので、J1でも増やすことが大事だと思います。練習からしっかりアピールしていきたい」
「センターバックで左利きなので、ビルドアップのところで円滑にスムーズにできるところと、186センチあるのでヘディングで得点や守備の部分で相手の攻撃をはね返すことがセールスポイントだと思っています」

DF志知孝明(←横浜FC)
楽しむ

「サッカーができる喜びを感じながら楽しみたいと思います」
「ストロングは前への推進力であったり、シュートの部分だったり、攻撃のところなので、得点に絡むところをどんどん増やしていきたいと思います」

DF森山公弥(←福岡U-18)
勝つ

「チームでのポジション争いに勝つことと、試合に出たときにチームを勝たせられる選手になりたいと思っています」
「ストロングポイントは後ろからパスやロングフィードで攻撃の起点になることです」
「一番若いからといって受け身になるのではなく、自分からチャレンジしていって、試合に出られればいいですし、出られない時期があっても腐らずに頑張っていきたい」

MF杉本太郎(←松本)
成長

「少しでも成長できるよう、日々のトレーニングからやっていって勝利に貢献できるようにがんばります」
「ストロングポイントはハードワークだと思っているので、それを福岡の堅実なサッカーで生かしていければと思います」
「(ベススタは)去年もそうでしたが、徳島時代も割といいプレーができるスタジアムだと思っています」

MF吉岡雅和(←長崎)
アグレッシブに!!

「攻守ともにアグレッシブにプレーして勝利に貢献できればと思います」
「セールスポイントは運動量だと思うので、アビスパ福岡のアグレッシブなサッカーにより磨きをかけていきたいと思っています」

FW渡 大生(←大分)
自己研鑽

「字のとおりです」
「ストロングポイントは、サッカーに対して真摯に向き合っているところだと思います」
「(大分で)成長したのはより自分が明確化して、サッカーに対して真摯になれたことだと思います。自分自身に対して嘘はつかないことは大事にしているので、練習から誰よりもアグレッシブにやって、試合に出ていない選手も含めて、チーム一丸というのは安い言葉じゃなくて、本当にチーム全体で勝つために何をするかを各々考えながらできる組織にしなければいけないし、できる選手が揃っていると思うので、チーム一体ということは言動もともにやりたいと思います」

 外国籍選手は自主隔離中のため、VTRでメッセージを寄せた。

MFジョルディ・クルークス(←ローダJC=オランダ)

「素晴らしいクラブでプレーさせてもらうことになり、すごくうれしいです。近いうちに皆さんとスタジアムで会えるのを楽しみにしています」

FWブルーノ・メンデス(←C大阪)

「自分が日本でプレーするのが3年目で、アビスパ福岡の一員になれることをうれしく思います。チームにとって素晴らしいシーズンになるように、自分の持っている力をチームのために尽くしていきます。共に行こうアビスパ!」