セレッソ大阪のロティーナ監督が、12月15日にオンラインで取材に応じた。今季限りでの退任が決まっている指揮官にとって最後のホームゲームを前に、ホームでの思い出の試合などについて語っている。

上写真=サガン鳥栖戦に向けた練習後、オンラインで報道陣の質問に答えたロティーナ監督(写真◎スクリーンショット)

「できるだけ多くの勝ち点を」

 セレッソ大阪は12月16日の明治安田生命J1リーグ第33節で、サガン鳥栖とホームで対戦する。前節終了時点で4位のC大阪は、1試合消化試合数が多い3位の名古屋グランパスと勝ち点1差、同試合数で2位のガンバ大阪とは勝ち点3差。残り2試合は、今季の天皇杯出場権が与えられる2位以内、さらに来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場できる3位以内を目指す上で、負けられない戦いとなる。

 前日練習を終えたロティーナ監督は「来季のACLが懸かっている。クラブにとって、とても重要であることは選手も、ファン・サポーターも分かっている。ぜひスタジアムに来て後押ししてほしいと思う」と呼びかけた。ACL出場の意義について「今季は新型コロナウイルスの影響で、どのクラブも経営が厳しくなっている、来季ACLに出場することによって、クラブの収入が大きくなるし、選手にとってもACLを戦うのは特別。毎年ACLの価値は上がってきていると思う」と語り、「できるだけ多くの勝ち点を積んでいく必要がある」と決意を新たにした。
 
 2連勝しても、G大阪の結果次第でACL出場権には手が届かない。それでもロティーナ監督は「自分たちが勝つことに集中すべきだと思っている。他のチームの結果を気にする必要はない」ときっぱり。「自分たちがやるべきことをやって、どうなるかは見てみよう」とコメントした。

 すでに今季限りでの退任が決まっており、鳥栖戦はホームのヤンマースタジアム長居でのラストゲームとなる。「たくさんの良い思い出がある」という指揮官が、同スタジアムでの試合で最も印象に残っているとしたのは、昨季のJ1第1節、ヴィッセル神戸戦。4万2221人の大観衆が詰めかけ、「スタジアムが満員になった」中で1-0の勝利をつかんだ一戦を挙げた。また同年のJ1第27節、G大阪を3-1で下した試合も挙げて「ダービーマッチで良いプレーをして、3点を取って勝つことができた。ガンバに勝てない時期が続いていた中で、勝利や、勝利へのプロセスが良かった」と振り返った。
 
 鳥栖については、最終ラインからパスをつないでいくスタイルの類似性を指摘して「昨年から似たコンセプトでプレーしていて、似た者同士の戦いになると思っている」と予測。前節で途中交代したFWブルーノ・メンデス、DF木本恭生、前節はベンチ外だったMFレアンドロ・デサバトが欠場することを明かし、ブルーノ・メンデスの穴埋めについては「鈴木孝司と豊川雄太のオプションがある。どちらかが出場する」とした。