清水エスパルスは9日、DF吉本一謙が2020シーズン限りで現役を引退することを発表した。なお、12月16日のホーム最終戦(vs仙台)終了後に、IAIスタジアム日本平にて引退セレモニーが行なわれる。

上写真=今季限りで現役を引退するDF吉本(写真◎J.LEAGUE)

両膝合わせて10回の手術

 1988年生まれで現在32歳の吉本は、2007年にFC東京U-18からトップチームに昇格。FC岐阜、水戸ホーリーホック、アビスパ福岡への期限付き移籍を経て、2019年7月より完全移籍で清水に加入した。清水加入後はCBとして5試合連続で先発するも、同年9月に左膝内側半月板を損傷して長期離脱。ケガの影響もあり、今季はここまで公式戦出場がなかった。

 クラブ公式サイトで発表された吉本のコメントは次のとおり。

「14年間のプロサッカー選手生活を引退することを決断しました。まずは選手として所属させてもらったFC東京、FC岐阜、水戸ホーリーホック、アビスパ福岡、清水エスパルスの選手仲間や指導者、クラブスタッフ、サポーターの皆様、本当にありがとうございました。自分は怪我が多く、両膝合わせて10回の手術をしましたが、その都度辛かった時に頑張れたのは、皆様の支えや皆様が自分を信じてくれたからです。

 引退を決断したのは、自分が背中を見て育って来た偉大なる先輩達のように、毎日練習を休まず全力でプレーしてチームの見本となることと、自分自身が納得するプレーをすることが来年以降の自分には難しいと思ったからです。

 18歳のJリーグデビュー戦、前半29分で3失点して途中交代したあとに、これがあって良かったと引退する時に言えるような選手になろうと思って14年間プレーして来ましたが、今はこのデビュー戦のおかげで誰よりもチームの勝利にこだわるようになったし、誰よりもチームの為に戦って来たと胸を張って言えます。

 本当はもっとたくさん、それぞれのチームへの想いを伝えたいのですが、ここでは書き切れないので、自分のSNSなどで今後伝えさせてもらいたいと思います。

 最後にこのような場で大変恐縮ですが、どんな時も支えてくれた妻と息子、娘、サッカー選手になるために小さい頃から自分にたくさんのことを与えてくれた両親、仲の良い弟など家族に感謝を伝えたいと思います。ありがとうございました」