AFCチャンピオンズリーグ(ACL)はいよいよノックアウトステージに突入。横浜F・マリノスはラウンド16で韓国の水原と対戦する。前日会見に臨んだアンジェ・ポステコグルー監督と喜田拓也はともに、高ぶる気持ちを落ち着いて語った。

上写真=喜田拓也は静かだが確かな口調で、ラウンド16突破を誓った(写真◎Y.F.M)

「明日も自分たちのサッカーを」とポステコグルー監督

「誰も恐れていないですし、自分たちはここに歴史を変えに来たので、そこに対して強い気持ちを持っています。すぐに優勝は手に入らないので、目の前の試合にすべてをかけていきます」

 喜田拓也の情熱が言葉からこぼれてくる。ACLではクラブで初めてノックアウトステージに駒を進め、優勝という野望に一歩前進した。ここでまず立ちはだかるのが、韓国の水原だ。

「JリーグとACLでやっていくサッカーは変わりませんが、ACLはすべてのチームが出られる大会ではないので、スペシャルな気持ちを持って臨んでいきたいと思っています」。喜田がそんな思いを込めて挑む大切な一戦について、アンジェ・ポステコグルー監督はこれまで通りを強調している。

「決勝トーナメントはもちろん負けたら次はないので、しっかり結果を出さないといけません。自分たちのサッカーすることができれば結果はついてきますし、できなければ相手に主導権を握られて難しい状況になります。それは、チーム全体で分かっています。だから、明日も自分たちのサッカーを見せられればと思います」

 ポステコグルー監督が徹底するスタイルは「アンジェボール」と呼ばれて、アジアのサッカーファンをも魅了している。「自分のキャリアで続けてきて、信じているサッカーです。その結果、たくさんの成果をもたらしてくれました」とポステコグルー監督は胸を張る。

 それをピッチで表現する喜田も、選手の気持ちを代弁するようにこう表現する。

「アジアの舞台に、自分たちが信じてきたサッカーでチャレンジできるのはうれしいことです。横浜F・マリノスというチームは全員がチームのためにプレーできることが強みですから、明日に向けて最後までいい準備をしたいと思います」

 喜田にとって「全員」とは、チームに関わるすべての人のことを言う。

「長い期間、ここで一緒に過ごすことでチームスタッフの方々の姿もより見ることができています。チームへの思いや選手への思いが感じられて、すごくいい時間になっています。チームの絆、力を感じる時間ですね。選手はピッチでその思いを表現しなければなりません。そして、ここに来ているスタッフや選手だけではなく、日本に残っている選手やスタッフ、ファンやサポーターの方々の思いもしっかり届いています。『横浜F・マリノス』として誇りを持って自分たちが表現して最後までいい準備をしていきたいと思っています」

 思いを力に変えて、難敵に向かっていく。1チーム少なくなったグループGで2位の水原は1勝2分け1敗。カタールで再開した3試合は1勝2分けとまだ負けを経験していない。グループステージ最終戦でヴィッセル神戸に2-0で勝って、調子を上げてきている。

「クラブの長い歴史の中で成し遂げられなかったことにチャレンジできる機会があるので、非常に楽しみにしています。長い歴史の中でこじ開けられたかった扉を、自分たちの力でこじ開けていきたいと思っています」

 その先にある、また新しい景色を見に行くのだ。