J1のサガン鳥栖は3日、DF⼩林祐三が2020シーズンをもってプロサッカー選⼿を引退し、引退後は関東サッカーリーグ1部所属のCriacao Shinjuku(クリアソン新宿)に移籍することを発表した。

上写真=今季限りでプロサッカー選手を引退するDF小林(写真◎J.LEAGUE)

「17年間本当にありがとうございました」

 1985年生まれで現在35歳の小林は、2004年に静岡学園高から柏レイソルに加入。プロ1年目から出場機会をつかみ、U-20日本代表の一員として2005年にオランダで開催されたワールドユース(現U-20W杯)に出場した。2011年に横浜F・マリノスに完全移籍すると、2013年には天皇杯優勝を経験。2017年から鳥栖でプレーし、今季はキャプテンを務めていた。リーグ戦通算成績はJ1で364試合出場5得点、J2で70試合出場1得点。

 小林はクラブを通じ、「Jリーグというステージで⻑年プレーさせていただき、たくさんの素晴らしい経験ができました。同時に今の⾃分がJリーグというステージでやれること、やりたいことがなくなってしまった感覚があるので、この度プロサッカー選⼿を引退することにしました。それでもサッカーには、まだ⾒ぬ可能性があると信じています。これからは今までとは違うやり⽅でサッカー、⾃分⾃⾝のプレーを追求して、前に進んでいきます。ファン、サポーター、スポンサーの皆様には改めて感謝申し上げます。17年間本当にありがとうございました。また皆様にお会いできる⽇を楽しみにしています」とコメントした。

 プロサッカー選手は今季限りで引退し、来季から関東サッカーリーグ1部所属のクリアソン新宿に移籍する。小林はクリアソン新宿のクラブ公式サイトでもコメントを発表し、「Jリーグでプレーする充実感を感じつつも、自分自身のサッカーが、行き場を失っているような感覚がずっとありました。どこで、どんな人たちと、どんな風にサッカーを追求したいのか、考えた末にたどり着いたクラブがクリアソン新宿でした。プロサッカー選手を引退するというこの瞬間を、こんなにも前向きで希望に満ちたものにできたのは、新宿に『クリアソン新宿』というクラブが存在したからです。クリアソン新宿を通じて、自分のプレーを価値に変え、新宿の街に届けたいと思います。そして、このクラブと共に自分自身が前に進んでいけるよう、月並みですが頑張って、直向きにプレーします」と意気込みを語った。

 東京都新宿区に拠点を置くクリアソン新宿は2005年に発足。2012年から本格的にクラブとして活動を始め、先月末には「Jリーグ百年構想クラブ」に申請するなど、将来のJリーグ加入を目指している。