FC東京の渡辺剛は2日、翌3日のACLグループステージ第6節、パースグローリー戦に向けた公式会見に臨んだ。経験豊富なディフェンスリーダーを欠く中で、渡辺が担う役割をいつも以上に大きくなるが、本人はその覚悟を示した。

上写真=パースグローリー戦前日の公式会見に登壇した渡辺剛(写真◎F.C.TOKYO)

国際舞台で経験できるのは有難いこと

 ラウンド16進出がかかる明日3日のパースグローリー戦は、チームの守備を引き締めてきた森重真人が累積警告のために出場できない。再開初戦の前半はCBを務め、以降の2試合はアンカーに入って守備の安定を図ったディフェンスリーダーの不在は、チームにとって大きい。公式会見に出席したCBの渡辺剛は、その影響について語った。

「森重選手はチームの中心選手だと思います。チームにとって、そういう選手がいないということになりますが、自分自身にチームをまとめたりとか、引っ張っていく力がないといけないと思っています」

 チームにとって大きな存在に違いないが、頼ってばかりいられない。だからこそ「引っ張っていく力がないといけない」と話すのだろう。渡辺は、けん引車となる覚悟を示した。

 森重がアンカーで先発した上海申花とのGS第4節では、最終ラインをまとめ、タイトな守備を実現。無失点の抑えてみせた。相手のロングボールを跳ね返し、対峙するアタッカーに厳しく体を当てて守備を支えた。

「それ(=森重不在の状況)を、こういう国際大会の舞台で経験できるというのは有難いこと。そういう部分も成長していきたいと思います」

 ラウンド16進出がかかるヒリヒリする試合で、自身の成長を示し、勝利に貢献すると誓う。それは守備面だけに留まらず、攻撃面でも。

「今回のような厳しいゲームでは、セットプレーの得点というのはすごく大事だと思います。もちろん、そこを狙っていきたい。パースはセットプレーの回数が多いので、そういうチャンスで得点を取れれば、勢いに乗れると思いますし、自分自身の自信にもなると思う。積極的に狙っていきたい」

 ネスクトステージの扉を開く一戦。渡辺は全身全霊をパースグローリーとの90分に注ぐ。