AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ第5戦を翌日に控えて、エースのエリキが意欲満々だ。カタールに来て2戦目はベンチ外で休養も十分。引き分け以上で念願のグループステージ突破が決まる一戦に勝負をかける。

上写真=軽やかにジャンピングボレーシュート。エリキは練習でも軽快だ(写真◎Y.F.M)

「よりチームの絆が強くなる」

 歴史を変えてみせる。

 横浜F・マリノスはまだ、ACLではグループステージを突破したことがない。12月1日のグループステージ第5節全北(韓国)戦で、引き分け以上で勝ち抜けるから、新しい歴史を作り出すことができるチャンスだ。

「みんなにとってこの大会は特別なものです。グループステージを突破したことがないですから、次の試合で必ず勝って突破したいと思います」

 カタールに入って2試合を消化しているが、エリキは初戦の上海上港(中国)戦でフル出場、1-0の勝利に貢献した。中2日の戦いだから、次の同じ上海上港戦はベンチ外だった。

「僕も準備はできています。試合に出るコンディションにありますし、チーム全体でいい準備ができています」と笑顔だ。

「2試合目はスタンドから見ていて、負けてしまいましたが、仲間のパフォーマンスを誇りに思えました。とても良かったと思います。いいサッカーをする者が勝つというわけではなくて、この前の試合は残念な結果だったけれど、ポジティブなプレーはいっぱい出ていました」

 内容で勝って結果で負けたということになるが、次はそのどちらでも勝ちたい。

「負けたときに、チームの絆がより強くなるということがあります。いまそう感じていますし、次の試合でマリノスのサッカーをぶつけたいと思います。明日の試合で日々やってきたこと、練習していることを表現できれば必ず勝利できると思います」

 そうなるとやはり、エリキのゴールが見たい。

「相手は一人ひとりの能力が高くて、難しい試合になってくると思います。私たちのサッカーができればいい結果を出せます。集中しなければいけないのは自分たちのサッカーで、ゴールを期待されるのはうれしいですが、どんな形でも勝利に貢献できればと思っています」

 全北の試合は数多くチェックしたということだが、それはかつてのチームメートが所属しているからだという。ブラジルのゴイアスのアカデミー時代からプロになる時期に9年間、ともに高めあったムリーロだ。

「彼は素晴らしい人間ですし、同じピッチで再会できるのは楽しみです」

 友との再会は笑顔で楽しむが、勝負は譲れない。