センターバックで先発出場した町田浩樹(写真◎J.LEAGUE)
■2020年11月29日 J1リーグ第30節(@カシマ:観衆11,645人)
鹿島 4-0 浦和
得点:(鹿)上田綺世2、エヴェラウド、レオ・シルバ
隔離措置を経て復帰。「体がうまく動かなかったり…」
鹿島の最終ラインに背番号28が帰ってきた。11月14日、川崎F戦当日の朝に永戸勝也の新型コロナウイルス陽性が判明し、町田浩樹ら6選手も濃厚接触者として隔離措置が取られていた。「最初のうちは一人で動くことしかできなくて、もちろんボールも使えず、ただ走るだけ」と、町田は隔離期間のトレーニングの様子を明かす。そして、浦和戦3日前の26日に全体練習に復帰し、この日はセンターバックのスターティングメンバーに名を連ねた。
「(離脱前に)最後に出たのがマリノス戦(11月3日)なので、3週間くらいは空いています。ゲームの入り方(の難しさ)だったり、前半も体がうまく動かなかったりとか、もちろんありました。けれど、試合をやっていくうちにしっかりと馴染めるようになっていったし、攻撃の選手があれだけたくさん点を取ってくれたので、ディフェンスとしては楽に試合を進められたかなと思います」
町田の言うように、前半11分に上田綺世が先制ゴールを奪い、後半も上田、エヴェラウド、レオ・シルバが追加点を奪ってリードを広げた。浦和に攻め込まれる時間もあったが、「アウェー(第4節)では山中(亮輔)選手の速いボールから失点していたので、FKでの(守備の)立ち位置は、ほんの少しですけれど修正しました」と、前回対戦時の反省を生かして最後まで失点することなくタイムアップを迎えた。
「浦和戦ということで、たくさんのサポーターが(スタジアムに)入ってくれました。もちろん、浦和が相手だから負けたくない気持ちもありましたが、ただ、ここ数試合、ホームで勝てていなかったので、ホームでサポーターに勝利を届けたい気持ちが強かった。勝てて良かったです」
今季5度目の完封勝利。また、4点差で勝つのは今季初めてのことだ。ザーゴ監督が「内容と結果が伴った」と話すように、ライバルチームを相手に攻守両面で圧倒し、カシマスタジアムで今季最高の出来を見せることができたと言えるだろう。4試合ぶりに戦列に戻ってきた町田の存在が、そんなチームのハイパフォーマンスを支えていた。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE