アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に臨む横浜F・マリノスが、大会が集中開催されるカタールからオンライン会見を実施。アジア王者への戦いに挑む天野純は、自身のテーマとして「サッカーを楽しむ」を挙げた。

上写真=カタールからのオンライン取材に応じた天野純。コンディションも良さそうだ(写真◎Y.F.M)

ベルギーの気候に似ている

 いよいよ、アジア・チャンピオンに向けた戦いが始まった。横浜F・マリノスは現地の11月21日朝にカタールのドーハに入り、その夜からさっそく体を動かし始めた。ストレッチ、ランニング、ショートパス練習、フリーと軽めのメニューだったとのことだが、翌日にはビルドアップや攻撃練習を中心に1時間半ほど、しっかりと汗を流したそうだ。

「気候はいまの日本に比べたら暑いですけど」と天野純は元気な様子。「湿気がなくてカラッとしているので、僕がいたベルギーとか、ヨーロッパの気候に似ているので個人的にやりやすいですね」と笑顔で答えた。

「時差ボケだったり、海外に来ている感じは久しぶりなので、懐かしいという感じがしますし、うん、いい感じですね」と空気感も上々のよう。リラックスして試合に向かう様子を垣間見せた。

 気になるのはピッチの状況だ。実際に試合を行うスタジアムで練習はしていないものの、トレーニングに使っているピッチの状態はとてもいいようだ。

「勝手にもうちょっとコンディションが悪いとか(土が)緩いとかと思っていたんですけど、練習をやってみてピッチの芝のコンディションの良さに驚きました。少し硬めですけれど、自分的にはやりやすいです。スタジアムも同じならありがたいですね。F・マリノスのサッカーが表現できると思います」

 天野のテクニックも、ボールが目まぐるしく動いて相手のスキを突いていく横浜FM自慢のサッカーも存分に見ることができそうで、楽しみだ。

 直近の試合となったJ1第31節の川崎フロンターレ戦では1-3で敗れたものの、前半に1人退場者を出しながら1-1で89分まで粘り、感触は悪くはなかった。天野も58分から出場してカウンターを狙っていった。

「(最初の対戦相手の上海上港については)明日、監督からのフィードバックというか分析のミーティングあると思うので、情報を頭にしっかり入れていきます。やるのは選手なので、いくら情報を与えられたとしても相手を見てしっかり自分たちで判断して変化していかなければいけないと思います。今年はJ1で川崎が圧倒的に独走していますけど、選手たちが見て判断することに長けていると、この前の試合でも感じています」

 J1王座目前の川崎フロンターレから学んだことも、アジアの舞台で生かすつもりだ。

「チャレンジの舞台に来たと感じていますし、モチベーションの高さは非常に感じています。みんなすごく楽しみにしています」

「チームで優勝を目指すことはもちろんですが、個人としてはどんなときもサッカーを楽しむということを毎試合考えてきました。それがACLの舞台であってとしてブレることはないですから、考えているのはそれだけです」

 まずは11月25日と28日に、上海上港(中国)と連戦だ。ここでしっかり叩いて、頂点へのステップボードにしたい。