FC東京のDF森重真人が21日、ACLが集中開催されるカタールで取材に応じた。ピッチの硬さや30度を超す気温など、中東ならではの難しさに加え、コロナ禍による行動制限がある中でも、経験豊富なCBは「何が起こっても対応できる」と力強く語った。

上写真=21日には1時間半のトレーニングを実施。

まずは上海申花との2試合に集中する

 20日にカタールに到着したチームは翌21日午前中に、本格的なトレーニングを行なった。芝の感触や気候を体感した森重の印象はこうだ。

「ピッチは少し硬いですね。芝の状態はいいですけど、下がちょっと硬い。スタジアムのピッチ状態はどうなのかまだ分からないですけど、早く慣れないといけないなと。気候は日本よりもやっぱり暑いので、暑熱対策もできる限り早く対応したいと思っています」

 ピッチ状態と暑さは中東でプレーする際に適応が求められる要素だが、初戦は24日の上海申花戦。短い時間で適応することが必要になる。

「時間はあまりないですが、Jリーグでずっと戦ってきているので、そこ出た課題にも取り組んで、期間は短いですけど、しっかり準備することが大事。チームとして攻守においてアグレッシブな戦いというベースのところをしっかりやりつつ、それプラスアルファ、相手の分析と、自分たちをより良くするために、準備していきたい」

 すでにその視線は再開初戦に向けられている。

「中国のチームや韓国のチームは、フィジカル的にもメンタル的に、自分たちを陥れようとしてくる。ただそこは、自分たちがずっとやってきた強みでもあります。そういう部分で負けないメンタリティとフィジカル的な準備が必要だと思っています」

 ボールの争奪戦や切り替えで劣勢になれば、勝利を手にするのは難しい。そこを徹底的に突いてくるのが、中国勢や韓国勢だ。優位にゲームを進めるためにも、まずはフィジカル面とメンタル面でしっかり対応できる準備を整えたいと森重は言った。

 再開初戦(第3節)、2戦目(第4節)とも対戦相手は上海申花になる。長谷川健太監督は「カギになる2試合」と話したが、森重も同様に、重要なゲームと位置づけていた。

「この2試合が重要になってくると思う。そこに向けてチームとしても個人としても、集中していきたい。ここで勝てればグループステージ突破もほぼ決まりだと思いますし、そのあとの色んな準備もしやすくなる」

 グループステージを突破し、決勝まで勝ち進めば1カ月間、カタールに滞在して戦うことになるが、ストレスや不安はまったくないと森重は力強く話した。

「今年はいろんなことがあったので、こっちで何が起こっても対応できるかなと思っています。特別こちらに来て慌てるとか、そういうことはないですね」

 まさに泰然自若。長丁場の戦いとなることも織り込み済みで、動じることはない。やるべきことを100パーセントでやって、結果をつかみ取るだけ。

 今大会のすう勢を決めるかもしれない上海申花との重要な2試合は、1試合目が24日の日本時間19時、2試合目が27日の22時にキックオフとなるーー。