11月19日、鹿島アントラーズのザーゴ監督が練習後のオンライン取材に応じた。ケガ人の他、新型コロナウイルスの影響による離脱者も多い非常事態。その中で迎えるベガルタ仙台とのアウェー戦に向け、ザーゴ監督は口を開いた。

上写真=11月19日のトレーニング中のザーゴ監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)

「とにかくケガ人を出さないこと」

 リーグ戦は残り5試合。ここに来て、多くの離脱者を抱える事態となった。10月に白崎凌兵と和泉竜司がそれぞれ約2カ月の治療期間を要するケガを負い、11月18日には染野唯月が右足の手術を受けたことが明らかになった。そして、前節川崎F戦の当日には永戸勝也の新型コロナウイルス陽性が判明し、濃厚接触者6人とともに隔離措置が取られている。

「今はもう人数が限られているので、とにかくケガ人を出さないこと。あとは全員が感染対策をしっかりとやり続けることが重要ではないかと思っています」と、ザーゴ監督は現在のチーム状況について話す。

 そんな中で迎えるアウェーでの次節仙台戦。前述の離脱者に加え、前節川崎F戦でレッドカードを受けたキャプテンの三竿健斗は出場停止となる。最下位の相手とはいえ、直近の2試合ではG大阪に大勝し、FC東京とは引き分けに持ち込むなど、上位陣から勝ち点を奪っている侮れないチームだ。

「(仙台は)ここ2試合で、アウェーで1勝、ホームで1分け。サイド攻撃というところ(特長)があるので、まずそういう形を作らせない、スペースを与えないことが(試合のポイントの)一つ。あとは自分たちが集中力や注意力を切らさないことが重要ではないかと」

 ザーゴ監督はそのように仙台の力を分析し、警戒する。ただ、これまでにも何度も強調してきたように、勝利へのポイントとなるのは、あくまでチームのパフォーマンスであるという。

「自分たちがどれだけ自分たちのやり方をやり通せるか、やり続けるかということが一番のポイントではないかと。その上で、相手の一つの特長にクロスから長身のセンターフォワードに合わせていくところがあるので、自分たちのサッカーをやりながら、その相手の長所を消していくことが一つのポイントになっていくのではないかなと思います」

 厳しい台所事情の中、ザーゴ監督と鹿島の選手たちは、みちのくの地で行なわれる今季リーグ戦最後のアウェー戦に臨む。