ヴィッセル神戸は18日、明治安田生命J1リーグで浦和レッズ相手の第31節に臨む。バトンを引き継いだ後、チームはなかなか調子が上がらないが、三浦淳寛監督は切り替えの重要性を語り、ホーム最終戦をサポーターの思いも感じながら戦うと宣言した。

上写真=ホーム最終戦を前にオンライン取材に対応した三浦監督(写真◎VISSELKOBE)

「メンタリティから変えていく必要がある」

 シーズン途中にスポーツダイレクターから転身し、チームを預かった三浦淳寛監督。就任から3試合は連勝を飾ったが、その後は黒星が先行している。

 前節は下位に沈む湘南ベルマーレ相手に0-2で敗戦し、今季初の4連敗。三浦監督も「その日はへこんだ」と振り返る。また、選手たちの様子に関しても「警戒しているカウンターから失点して、選手も落ち込んでいた。負ければ当然そうなるが、前節はそのショックが少し大きかった」と、ロッカールーム内の様子を語った試合後の会見のコメントを補足した。

 三浦監督自身、選手時代は日本代表としてもプレーしたが、難しい時期も経験した。そうした経験を踏まえて「自分の人生とも照らし合わせた時に、うまくいく時もいかない時も結構あった。今もそうだが、そういう時はメンタリティから変えていく必要がある」と気持ちの切り替えの重要性を語った。

 前述のとおりに三浦監督も認めているように、チームの雰囲気は良好とは言い難い。そんな時に頼りになるのがホームの後押しだ。「選手の時に神戸のサポーターに非常に救われたという思いが今でもある」。三浦監督は選手時代をそう振り返る。

 コロナ禍に見舞われた今年は、いまだにスタンドから声援を送ることはできないが、三浦監督は「いろいろな思いを理解しているつもり」と、支えてくれる人々の気持ちを慮る。「ホーム最終戦だが、まだACLもある。そこに向けての準備はある程度してきているつもり。ACL本大会でもしっかり結果を出せるように、サポーターの思いも胸に秘めながら戦っていきたい」と、心の中の声援をしっかり受け止めて戦う構えだ。

 まずは、ホーム最終戦を勝利で飾ることが、ファン・サポーターに応える第一歩となる。「しっかりとしたメンタリティで挑めるように、全選手の意識も変わったと思う。クラブ全体として勝ちにいきたい」と、浦和戦に全力を注ぎこむ。

取材◎杉山 孝