柏レイソルは明治安田生命J1リーグで10月28日に第30節を戦う。相手はFC東京で、JリーグYBCルヴァンカップ決勝の前哨戦とも見られるが、古賀太陽にとってはこの日が22歳の誕生日。チームを引っ張る意欲に満ちあふれている。

上写真=22歳を迎える古賀太陽。チームの中心としての自覚がある(写真◎Getty Images)

「みんなが認めてくれている」

 22歳になったその日に、ピッチの上で戦えることができる幸せをかみしめている。10月28日は柏レイソルの古賀太陽の22回目のバースデー。

 とはいえ、自分では忘れていたのだと笑う。

 そのバースデーマッチではFC東京と戦う。10日後の11月7日にはルヴァンカップ決勝で対戦する相手で、周囲は「前哨戦」と盛り上がるが、その点についての意識はまだまだ高くないのだという。理由の一つが、リーグで連敗中だから。

「いまはそこまでルヴァンカップのことは意識していないですね。リーグで連敗中ですし、もう1回、立て直したいという気持ちの方が強いです。もちろんすぐファイナルが来るということもありますけど、いまはリーグで結果が出ていない状況なので、もう1回、上の順位にいこうと意識しています」

 そしてもちろん、目の前の試合に集中するというスタンスをこれまで通り続けていくから。

「やっている側は意識している部分はそんなにないと思いますけど、FC東京のやり方や特徴を僕たちもつかめる一方で、相手にも知られる部分はありますね。やりづらさは出てくるとは思いますけど、今回は(リーグもカップも)二つとも勝ちたいと思います。まずは次のリーグに関して、目の前の試合として勝つことに集中すべきだと思っています」

 今季は負傷者も多く、左サイドバックだけではなくセンターバックでプレーする試合も多い。そのユーティリティー性がチームを救っている。

「(FC東京は)前に強烈な選手が揃っていますし、自分たちはここ数試合で失点を重ねていて、個人的にもチームを引き締める働きをしたいと思っています。守備の部分で貢献できるところは多いと思っているので、攻撃でいい部分を継続しつつ、守備にもう一度目を向ける必要があると思っているので、個人としても意識したいと思います」

 リーグ戦で23試合、2,069分の出場時間はチームトップだ。早くもプロ4年目。「チームを引き締める」という思いが内から湧き出てくるのも当然だろう。

「いままではずっと、まだ若手だという感覚でいましたけど、若いようで若くない年齢になってきて、4年目なのでもう少し自分を出す機会が増えてもいいのかなと思っています。ピッチの中で要求する機会が増えてもいいかな、と。遠慮を捨てていかなければいけない年齢になっていると思います」

 やはり、ピッチの上で人は大人になるのだ。

「自信がついてきたのは大きいと思います。プレーで自分の良さを出せるようになってきた感覚があって、みんなが認めてくれているという感覚もあるのでそれも大きいと思います」

 10月18日の第23節湘南ベルマーレ戦、24日の第24節ガンバ大阪戦は2-3、1-2というスコアでの連敗になった。湘南戦は81分、G大阪戦は89分と終盤に失点して勝ち点を失っている。粘りきれなかった。

「継続すべき点で言えば、ビルドアップのところで(ガンバ大阪戦は)湘南戦よりいい距離感でできていましたし、うまく空いているスペースを使えていたと思います。次だけではなくて今後も継続していくべき点だと思いますし、ボールを大事にする部分はより大切にしていかなければと思います。守備では複数失点、終盤の失点が続いているので、全体として改善しなければいけないと思っています」

 そう語った古賀は22歳になったその日、自らに勝ち点3のプレゼントを贈るつもりだ。