8月下旬のトレーニングで負傷し、戦列を離れていたヴィッセル神戸のFW田中順也。20日のオンライン取材に応じた33歳のレフティーは「シュート練習で蹴りすぎてしまった」と故障の原因を明かした。

上写真=練習後のケアを終えてからオンライン取材に応じた田中(写真◎VISSELKOBE)

「心を乱しちゃいけない」

 左内転筋肉離れで約6週間チームを離脱していた田中。クラブからのリリースでは練習中に負傷したことだけが伝えられたが、「シュート練習をたくさんしていて、蹴りすぎてしまったのが一番の原因」だったという。「これだけ蹴り続けてきて、痛めたのは初めて。ちょっとショックだった」と少し恥ずかしそうに振り返った。

 必要以上に蹴り込んだことも反省している。「焦り、苛立ち。そういうタイプの人間なので、自分を使ってくれという思いが強すぎてケガに至ったと思う。感情のコントロールが必要だなと思いました」。今季は出場機会に恵まれず、トルステン・フィンク前監督へのアピールが空回りしてしまった。

 リハビリ中にフィンク前監督がチームを去り、新たに就任した三浦淳寛監督からはチャンスを与えられている。復帰初戦となった10日の柏レイソル戦(●3-4)でいきなり2ゴールを挙げ、前節のサンフレッチェ広島戦(●1-2)でも終了間際にポスト直撃のヘッドを放つなど復調の兆しを見せる。それでも田中は「自分が決めていれば追いつけた試合。チームの助けになりきれていないので、そういうゴールを取らないといけない」と満足できない様子。

 チームを勝利に導くゴールを奪い、先発メンバーに入ることが目標。しかし、ケガの教訓も忘れない。

「スタメンで出たいという気持ちも大事なことだけど、どういう使われ方でも心を乱さずに、自分のプレーを維持することが大事。心を乱しちゃいけないなと改めて思いました」

 戦列を離れている間は本やYouTubeでメンタルコントロールについて学び、多くの発見があったという。「人生は長いのでずっと続けると思います。今後も常に学びながら選手として、人として成長しようと思っています」。いくつになって失敗は成功のもとである。