明治安田生命J1リーグ第23節で、湘南ベルマーレは柏レイソルに3-2で勝ち切った。7試合ぶりの勝利を手にして、全得点に絡んだ岡本拓也はヒーローインタビューで男泣き。ここからの巻き返しを誓った。

上写真=先制ゴールを皮切りに全得点に絡んだ湘南の岡本キャプテン(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月18日明治安田生命J1リーグ第23節(観衆5,006人/@BMWス)
湘南 3-2 柏
得点:(湘)岡本拓也、松田天馬、石原直樹
   (柏)オルンガ、神谷優太

久々に湘南らしさを見せられた

 マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた岡本拓也がヒーローインタビューで声を震わせた。

「長い間勝てなくて申し訳なかった…」

 チームは現在、最下位に沈む。最後の勝利は9月13日のガンバ大阪戦。そこから6連敗を喫しており、そのうち5試合で無得点に終わっていた。

 この日の湘南は、3試合ぶりのホームで、輝きを取り戻そうとしていた。口火を切ったのは岡本だ。開始4分、スローインから再開されたプレーで茨田陽生が縦パスを送ると、エリア右の岡本に通る。「中を見たら人がいなかったので、シュートを打とうと決めて、ドリブルしていました」。そのままゴールににじり寄る。

「珍しく、いろいろな状況が見えた。相手や味方の位置、相手DFとGKの動きがしっかり見えていた」

 岡本が選択したのは、GKとニアポストの間。その狭い隙間に、思い切り右足でシュートを蹴り込んだ。自身の今季リーグ戦2点目が豪快に決まった。

 その後、後半半ばまでに逆転されたが、「交代で入ってきた選手たちが流れをすごく変えてくれて、それが本当に大きかったと思う」と岡本。齊藤未月、松田天馬が入ると、相手陣でボールを失うことなく動かせるようになった。

 そして、岡本たちがその勢いを結果に変えた。「終盤でも足が止まず、攻める意欲も失わず、逆転された後も前への意識がなくならなかったのが、僕たちらしかったと思う」。78分、81分と、右サイドでの長い距離を走ってからのクロスで、ゴールを導いた。残り10分を切ってからの再逆転に、目を赤くしたキャプテンは「久々に湘南らしいフットボールを見せられたんじゃないかと思います」と声を絞り出した。

 試合後の会見では、「泣いていません」と照れ笑いした岡本。「次の鳥栖戦が大事な試合。中2日だけど、切り替えていきたい」と、余韻に浸るよりも次の勝利を見据えた。

取材◎杉山 孝