10月10日、明治安田生命J1リーグ第21節が各地で開催された。ニッパツ三ツ沢球技場では横浜F・マリノスと大分トリニータが対戦し、後半に4ゴールを奪った横浜FMがホームで勝ち点3を得た。

上写真=アンカーとして抜群の存在感を見せた横浜FMの喜田(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月10日 J1リーグ第21節(@ニッパツ:観衆3,675人)
横浜FM 4-0 大分
得点:(横)松原健、ジュニオール・サントス、エリキ2

・横浜FMメンバー◎梶川裕嗣、DFチアゴ・マルチンス、松原健、伊藤槙人、畠中槙之輔、ティーラトン(83分:角田涼太朗)、MF喜田拓也、和田拓也、天野純(76分:エジガル・ジュニオ)、FW松田詠太郎(66分:水沼宏太)、ジュニオール・サントス(76分:扇原貴宏)、オナイウ阿道(66分:エリキ)

・大分メンバー◎GKムン・キョンゴン、DF三竿雄斗、鈴木義宜、星雄次(71分:松本怜)、岩田智輝、MF島川俊郎、町田也真人(60分:知念慶)、野村直輝(71分:三平和司)、田中達也、長谷川雄志(84分:羽田健人)、FW髙澤優也(84分:刀根亮輔)

公式戦7試合ぶりの完封勝利

 ルヴァン杯準決勝から中2日の横浜FMは先発7人を入れ替え、2022年シーズンからの加入内定が発表されたばかりの角田(筑波大3年)もベンチに入った。対する大分は、前節ベンチスタートだった野村、町田が2シャドーを務め、2試合連続ゴール中の髙澤が1トップに入った。

 ともに後方からのビルドアップに定評のある両チームは、雨の中でもしっかりとボールをつないで前線に運んだが、前半はなかなかシュートまで至らず。スコアレスのまま試合を折り返した。

 後半に入ってもにらみ合いの展開が続いたが、55分に先制点。横浜FMのティーラトンのクロスは相手DFに跳ね返されるも、こぼれ球を松原がペナルティーエリア外から左足ボレーで蹴り込んだ。右SBながらゴール前に詰めていた松原は「何となくこぼれてきそうだなと。感覚でした」とゴールを振り返った。

 均衡が崩れると試合の流れは一気に横浜FMへ傾き、相手のミスから65分にジュニオール・サントスが5試合ぶりのゴールを奪った。さらに75分には途中出場のエリキ3点目をマークし、勝利をほぼ手中に収めた横浜FMは83分に大学生の角田を投入。87分にはエリキがこの日2点目を決めたが、起点は角田の素早いリスタートから。期待の新戦力が幸先の良いスタートを切った。

 公式戦3試合ぶりの勝利を飾った横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督は「難しい気候だったが、選手たちは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」と試合を振り返り、「フォワードからディフェンダーの選手まで素晴らしい守備をしてくれた」と、7戦ぶりの完封勝利に満足げだった。

 一方、大敗を喫した大分の片野坂知宏監督は「自分たちが少しでも緩んでしまうと、それだけの差があるということを思い知らされた。同じ過ちをしないように、90分戦えるように準備したい」と次節に向けて気持ちを切り替えた。

取材◎多賀祐輔