FC東京の長谷川健太監督が湘南ベルマーレ戦を前にオンラインで取材に応じた。先日、発表になったACL出場に伴うJリーグ日程変更についても言及。「我々は幸せだと思わないといけない」と過密日程も前向きにとらえ、目の前の試合に臨むと話した。

上写真=4日の湘南戦に向けてトレーニングを指導する長谷川健太監督(写真◎FC東京)

いま試合ができることが幸せ

 Jリーグは10月2日にACLの日程再変更に伴う新たなスケジュールを発表した。ACLに出場するFC東京は11月18日までに33試合を消化し、最終節のみ12月19日に戦うことになった。そしてACLは開催地は未定ながらも、11月24日から12月3日までにグループステージを戦い、勝ち進んだ場合は12月6日からラウンド16、準々決勝(12月10日)、準決勝(12月13日)を順に戦うことになった。仮に決勝に進出すると、開催日は12月19日でJ1最終節と重なってしまう。

 現時点では海外から日本に帰国した際に2週間の自宅待機が必要なため、FC東京はラウンド16を突破した場合、現実的にJ1の最終節に出場できない可能性がある。二つのコンペティションを戦うには2チームを編成することが必要となりそうだ。

 こうした日程変更について、長谷川監督は率直な思いを口にした。

「日程変更は仕方がないことだと思っています。こういう形でもリーグ戦ができる、ACLがやれるということだけで、我々は幸せだと思わなければいけない。どんなスケジュールでもしっかりとこなしていければと思っています」

「ACLへの思いというのは私自身、非常に強い。どこで開催されるのか決まっていませんが、全力で戦っていければと。3月、4月の頃、こうして試合ができて、サポーターが徐々に緩和されてスタジアムに入ってということは考えられなかった。そういう意味ではどんなスケジュールであっても、しっかりと消化しなければいけないと思いますし、試合がやれる喜びを噛み締めて戦っていきたい」

 ハードな日程を乗り越え、アジア王者を狙う。もちろん、リーグ戦も、4強に残っているルヴァンカップも可能性がある限り、求めていく。さらにリーグで2位以内に入れば、年末には天皇杯の準決勝から出場することもできる。

「今まで通り、まずは全力で目の前の試合を戦っていきます。初めから2チーム用意するというよりも1戦1戦、総力戦で戦っていきたい。ACLと日程が重なった場合に関しては、そのときにしっかり考えてチームを編成していきたいと思っています」

 ハードな日程が続くからこそ、一戦必勝。まず4日の湘南戦。その次に7日のルヴァンカップ準決勝、川崎F戦。長谷川トーキョーは一つ一つ、「東京らしい戦い」を実践し、全力で勝ちにいく。