名古屋グランパスのMF阿部浩之が4日の浦和レッズ戦を前にオンラインで取材に応じた。神戸戦で久々の先発フル出場を果たし、徐々にコンディションが上がってきた攻撃の要は、チームのさらなる向上に向けて改善点を指摘した。

上写真=9月30日の神戸戦で久々にフル出場を果たし、コンディションを上げている阿部(写真◎J.LEAGUE)

もっと動きの連続性を出していかないと

 前節は、神戸に0-1で惜敗。しかもチャンスをなかなか作れないフラストレーションの残る内容だった。5節の鳥栖戦以来の先発フル出場となった阿部は、90分プレーできたことに手応えを感じながらも、停滞しがちだった攻撃面の課題を口にした。

「もっと攻撃的にというか、動きの連続性というのは出していかないといけないですし、それが連戦で少なくなっているのはありますけど、チャンスのときにしっかり動き出すということが足りないと自分も含めて思います」

 連戦を言い訳にはしない。チームとして共有するものは日進月歩で増えてはいるが、まだまだ足りないとG大阪時代、川崎F時代にいくつものものタイトルを手にしてきた阿部は言う。

「(神戸戦は)攻撃に厚みが全くなかったっていうのが1番の印象ですけど、他の試合でできている部分ができていなかったので自分たちのクオリティーの低さかなと思います。受け手とのすれ違いじゃないですが、噛み合ってない部分が露骨に出ましたし、欲しいタイミングでもらえないとか、出したいタイミングで前が動いてないというのが、今までで1番ひどかった試合かなと思います。そういうところは前の選手も後の選手もどっちも合わせないといけないと思いますし、お互いが好き勝手やっていたらうまくいかない部分もあると思う。お互いを見つつ、2人だけの関係にならずに3人4人と絡んでこないと前みたいに手詰まり感がすごい試合になってしまう。ただ、そういうところはまだまだ改善できると思いますし、できている試合はできているので、次の試合もあまりネガティブに捉えずに、しっかり動けたらと思います」

 問題点を指摘し、そして改善方法に言及する。元来持つクレバーさと豊富な経験で養われたチームを見る目、さらに事象を言葉にして発信する力が、阿部浩之という選手にはある。

「前節もプレスにいってボールを取ったときはチャンスになりますし、相手に攻め込ましてからカウンターというのもチャンスになります。そういうところが今は一番、チャンスになると思うので、そこを流さないというか、自分たちが取ってすぐチャンスだと思える共通意識が必要」

「回し方一つとっても、バランスよく回せていたら、ボールを失ったとしてもすぐに切り替えて囲える陣形が取れていると思う。それが取れていないときにやっぱりやられるので。攻撃しつつ、後ろの選手がサポートしつつ、取れたときの最悪のリスクというのも多少考えないといけないと思います。サイドの選手も上がるタイミングを一歩間違えれば、取られた瞬間、置き去りにされる。前の4人はそういうのを考えないといけないですが、考えすぎると点は取れないですし、後ろの選手がとくに考えてバランスを取ってやる必要がある」

 紡ぐ言葉はどれも的確だ。次節は浦和戦。前期にホームで6-2と大勝した試合は、負傷により阿部は欠場していたが、相手の印象をどう見ているのか。

「最近の浦和というか、浦和にはずっと個の能力がある選手がいると思いますし、一人一人が持っているポテンシャルは凄いと思います。うちはやっぱりそういうところを警戒しないといけないと思う。いつも以上にグループで攻撃も守備もしっかり連係しないといけないと思う」

 その中で自身が果たす役割とは?

「やっぱり僕は前の選手ですし、攻撃で複数得点を取ることが守備へのストレス軽減にもなると思うので、そういうところでしっかり攻撃陣を引っ張っていけるようにと思います」

 ピッチ内はもちろん、ピッチを離れてサッカーを語る阿部も、どこまでも頼もしい。