J1の横浜FCを率いる下平隆宏監督が1日、練習後にオンライン取材に応じた。下平監督は自身にとって古巣対決となる次節の柏レイソルに向けた意気込みを語り、前線でコンビを組むオルンガと江坂任への警戒を強めた。

上写真=前節の浦和戦。敵地で勝ち点3を獲得した(写真◎Getty Images)

柏GM時代にオルンガを獲得

 9月26日に行なわれた前節の浦和レッズ戦では大卒1年目のMF松尾佑介が2ゴールを奪い、敵地で3試合ぶりの勝利。リーグ後半戦での初白星を飾った下平監督は「目標は変わらない」と、勝ち点45・トップ10入りを目指すとあらためて語った。

 19試合を終えた時点で横浜FCは勝ち点20の13位。目標をやや下回るペースだが、ボールポゼッションを中心とした戦い方の基盤は前半戦で固めた。指揮官は「攻撃の形を作る上でビルドアップは軸になる。そこを徹底的にやってきた」と手応えを示し、今後に向けて「ここからは相手も研究してくる。臨機応変に状況を見ながら判断していこうと伝えている」と話した。

 次節の対戦相手、柏を率いるのは知略家のネルシーニョ監督。「相手がどう来るかでジャッジが変わる」と語る下平監督だが、「最近は3バックでやっているけど、4バックも考えているんじゃないか」。敵の出方をそのように予想し、「マンツーマンではめられたら蹴るべき」と背後のスペースを取りにいく必要性も唱える。

 長く現役時代を過ごし、監督も務めた古巣とは前期にも対戦しているが「レイソル戦はいつも特別。勝ちたいと思う」。なお現在J1得点ランクトップに立つオルンガは、下平監督が柏のGMを務めていたときに獲得した選手で、「人間性も素晴らしい。うまくいけば当たるんじゃないかと思っていた」と来日当時を振り返った。

 また、大化けしたオルンガと前線でコンビを組む江坂にも警戒。「江坂が前向きで持った瞬間は良いパスが出てくるので、セカンドボールが落ちたときは要注意。彼からの配球には気をつけないといけない」。7月の前回対戦ではその2人を抑え込み、アウェーで3-1の勝利を挙げた。下平監督は「今回も止められればディフェンス陣の自信になる」と、ダブルエース封じで2連勝を狙う。