9月30日、柏レイソルの北爪健吾が練習後のオンライン取材に応じた。今季、横浜FCから移籍してきたサイドバックは、10月3日にかつての本拠地であるニッパツ三ツ沢球技場での古巣対戦に臨む。北爪にとって特別な一戦を迎える前に、自身の胸の内を明かした。

上写真=今季は柏でプレーする北爪健吾(写真◎Getty Images)

古巣の横浜FCを警戒「若い選手も勢いがある」

 ここまで3試合連続スタメン出場。柏の一員として躍動する北爪健吾は、10月3日に行なわれるニッパツ三ツ沢球技場での次節横浜FC戦を心待ちにしている。

「まず、三ツ沢に帰れることは、個人的に楽しみです。昨年はあれだけ後押ししてもらった。その雰囲気の中に、相手として乗り込む。そこで勝って(柏に)帰ることができたら、どれだけうれしいんだろうなと。心を打たれるというか、そういった感情になります」

 2018、19年と2年間にわたり、北爪は横浜FCの選手としてニッパツ三ツ沢球技場を駆け抜けた。柏に移籍してからは、思い出深いピッチに初めて立つこととなる。

「(柏への)移籍を決めたときから、レイソルの一員として(ニッパツ三ツ沢球技場の)ピッチに帰ることは一つの目標でした。選手として、移籍を決断したからにはそうならないといけないとも思っていました。(出場)時間は分かりませんが、しっかりチャンスを物にするための準備をしています」

 横浜FC戦へ闘志をみなぎらせる北爪だが、相手の実力も警戒している。三協フロンテア柏スタジアムでの前回対戦時(J1第3節)は1-3で敗れ、「ホームでは悔しい思いをした」と言う。

「(ボールを)握るというベースは(昨季から)変わっていませんが、ディフェンスラインや中盤から、前のワイドの選手やフォワードに当てるボールの質とか、判断というのは非常に上がっていて、中途半端にプレスをかければひっくり返されてしまう印象がある。(パスを)つなぐだけじゃなくて、シンプルにボールを(前線に)入れて、収まるところでは、より戦いにくいチームになっているなと。ましてや、それで前の選手に結果が出ている。若い選手も勢いがあると思います」

 中でも、前節の浦和戦で2得点を挙げた松尾佑介については、「浦和戦も個の力で打開してゲームを決め切っています。良い選手」と称賛する。

 それでも、北爪は「相手のことも大事ですが、まずは自分たちがやるべきことをしっかりやれば、(横浜FCに)結果で上回って帰ってこられる」と、勝利へのポイントを語る。

「絶対に勝ち点3を持って帰りたいと、強く思っています」

 慣れ親しんだスタジアムで自身の成長ぶりを示し、今いるチームに勝ち点3をもたらすために。北爪は週末の一戦に、湧き上がる感情のすべてをぶつける。