上写真=今季のリーグ戦初出場となった鹿島の山本脩斗（写真◎KASHIMA ANTLERS）
■2020年9月27日 J1リーグ第19節（@カシマ:観衆6,982人）
鹿島 0－2 大分
得点：（鹿）なし
（大）小塚和季、高澤優也
左右をこなす経験豊富なサイドバック
長年にわたって鹿島のサイドを支える背番号16が今季リーグ戦初出場。右サイドバックの位置で先発のピッチに立った山本脩斗は、絶妙なポジショニングでチームのバランスをとり、攻撃参加の機会と見るやタイミングの良いオーバーラップを披露した。
また、左サイドバックの永戸勝也からのクロスボールをヘディングで折り返す場面も。サイドバックながら空中戦に強い山本の特長も見せた。「前半は良い入りができました。チームとして守備でも前から行けて、ハマっていた」と振り返るように、試合の主導権を握っていた。
しかし、多くの時間で大分陣内に攻め込みながらも、相手の粘り強い守備の前にゴールをこじ開けることができなかった。「最後のフィニッシュのところでなかなか決め切れなくて」（山本）。結果的に、後半はそのツケを払わされることになったのかもしれない。
「後半は相手のやりたいようなサッカーというか、（鹿島が）後手に回って守備の部分でうまくいかなかった。先に点を取られてしまったので難しい試合になってしまったかなと」
最終スコアは0-2。前節まで重ねてきた鹿島の連勝は「7」で止まった。
ただ、左右両方のサイドバックをこなす山本がピッチに戻ってきたことは、一つの光明と言えるだろう。広瀬陸斗が負傷離脱し、内田篤人が現役を引退したことに加え、連戦で選手一人ひとりの疲労が蓄積されている状況。だからこそ、山本の戦線復帰はチームにとって明るい材料と言える。
「今季は初めてのリーグ戦で、まだまだな部分もあるけれど、今できるパフォーマンスを出そうと思って試合に臨みました」
経験豊富なベテランの存在が、ザーゴ鹿島をさらなる高みへと導くはずだ。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎KASHIMA ANTLERS