9月16日の試合で、セレッソ大阪FW都倉賢との接触プレーで頭部を負傷したヴィッセル神戸GK前川黛也。18日のオンライン取材では都倉からの謝罪の様子や、不調が続くチーム内での自身の役割について語った。

上写真=18日の練習後にオンライン取材で報道陣の質問に答えた前川。顔に切り傷も見えるが、元気な様子だった(写真◎VISSEL KOBE)

都倉も「わざとやったわけではない」

 日程を前倒しして9月16日に行なわれた明治安田生命J1リーグ第25節で、ヴィッセル神戸はセレッソ大阪と対戦。32分、C大阪FW都倉賢がドリブルシュートを放ち、神戸GK前川黛也はストップしたものの、ボールが前にこぼれた。すぐさまキャッチしたが、遅れて左足シュートを狙った都倉に頭部付近を蹴られ、都倉は一発退場。治療を受けた前川は頭部にバンテージを巻き、そのままフル出場している。

「あれ以上、目が腫れて見えづらくなったりしてチームに迷惑をかけるぐらいなら、自分から(交代を申し出て)出ようと思っていた」と前川は振り返るが、「血が出ただけで、プレーには支障がないと思った」ので出場を続けたという。試合後に頭部を6針縫ったとはいえ、その後の練習も問題なく消化しており、「僕としては軽傷です」と報道陣を笑わせた。

 自身のSNSに都倉から謝罪を受けたことを投稿しているが、この日あらためて当時の状況を説明した。「全部覚えているんですけど、(退場の)カードが出た後に都倉選手が僕の横に来て『大丈夫?』と言ってくれた」といい、「試合後も通路で待っていてくださって『本当にごめんね。大丈夫?』と謝罪を受けました。試合中に(接触プレーが)どうしてもあることは理解している。あちらも、わざとやったわけではない。問題ありません」と続けた。

 ただ神戸は前半からの数的優位を生かせず、後半に失点して0-1で敗戦。リーグ戦6試合、ルヴァンカップも含めると公式戦7試合未勝利と、思うような結果を残せていない。

 若手も含めたチーム内競争に関する質問への答えで、前川は「若手が勢いを作っていくべき。チームが暗い状況の中で、明るい、フレッシュな選手がどれだけ出てくるかがカギになると思う」とコメント。その上で「若手がどんどん出てこなければいけないのと同時に、僕自身がキャラ的にも、引っ張っていける選手の一人だと思う。フレッシュな選手が出てきやすいような環境づくりに努めているし、次の試合でそういう選手が出られるような準備をしている」と自身の役割について説明した。