明治安田生命J1リーグで他のクラブの脅威になっているのが、鹿島アントラーズの「復活」だろう。攻守がかみ合い4連勝。自信たっぷりのプレーぶりはまさに常勝軍団。ザーゴ監督は揺るぎなく「継続」を強調する。

上写真=中2日だが、清水戦に勝って5連勝を果たすつもりだ(写真◎KASHIMA ANTLERS)

タフさを身につけることができた

 9月9日、明治安田生命J1リーグ第15節でベガルタ仙台に勝って4連勝。鹿島アントラーズがぐんぐんと上向いてきた。

 4連勝のうち3勝は1点差。2-1のFC東京戦、3-2の柏レイソル戦とともに逆転勝利で勢いを、仙台戦では2-0から1点を許したものの逃げ切るという勝負強さを手にして、いよいよ本来の揺るぎない強さを取り戻してきた。

 リーグ戦開幕4連敗からのリカバーに成功した理由は「継続」にあると、ザーゴ監督は強調する。

「継続・安定というところはメンタルによるのではないかと思います。特にそういう話をしてずっと取り組んできました。暑く、湿度が高い中でローテーションをしたり、選手を入れ替えたり、交代枠を活用していくという話をしてきて、選手が夏場の厳しいところでみんなで上昇しました。チームとしてメンタルの部分の強化、タフさを身につけることができたのです」

 どのクラブも夏の厳しい環境には苦労してきたが、乗り越えることによって心の強さを手に入れた。継続の源となるのがメンタルで、それがこの夏により強くなったのだから、自然に自信も芽生えてくる。勝利も突いてきているのだから、なおさらだ。

「この1週間の集大成として、週末の試合が重要になってきます」として迎えるのが、アウェーの清水エスパルス戦だ。

「まず清水の総得点の50パーセントがセットプレー絡みなので、気をつけなければいけません。仙台戦では(CKから)ポジショニング、役割の不注意、集中が欠けての失点となりました。セットプレーでは集中力、注意力、声掛けの3つを自主的にやらなければいけないですし、絶対にやらせないという気持ちも必要です。そこは自分たちで修正できたものがあるので、これも繰り返しになりますが、継続することが重要です」

 メンバー構成については「選手の疲労の測定結果を待っていて、それを見ながら選手と話をして、よりよいメンバー選考したい」と慎重だが、「今週末の結果によってはアジア・チャンピオンズリーグ出場を狙っていけるようなポジションに届くかもしれない」と重要性を強調する。

 清水戦を乗り切れば、1週間の猶予ができるスケジュール。次の相手は現在暫定2位のセレッソ大阪で、まさに6ポイントマッチになりそうだが、それも清水に勝てばこそ。ザーゴ監督はもちろん、全力で勝ち点3を奪いに行く。