9月9日、明治安田生命J1リーグは第15節が開催され、3連勝中の鹿島アントラーズはベガルタ仙台とカシマスタジアムで対戦。前半にエヴェラウドが先制点を決め、後半に上田綺世が追加点を奪取。その後ベガルタ仙台の長沢駿に1点を返されるも逃げ切り、勝ち点3を積み重ねた。

上写真=鹿島の土居聖真、エヴェラウドといったアタッカーが仙台ゴールへ突き進む(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月9日 J1リーグ第15節(@カシマ:観衆3,839人)
鹿島 2-1 仙台
得点:(鹿)エヴェラウド、上田綺世
   (仙)長沢駿

・鹿島メンバー◎GK沖悠哉、DF小泉慶、犬飼智也、関川郁万、永戸勝也、MFファン・アラーノ(71分:レオ・シルバ)、永木亮太(84分:奈良竜樹)、三竿健斗、荒木遼太郎(71分:和泉竜司)、FW土居聖真(62分:遠藤康)、エヴェラウド(62分:上田綺世)

・仙台メンバー◎GKヤクブ・スウォビィク、DF真瀬拓海(71分:中原彰吾)、吉野恭平(31分:金正也)、シマオ・マテ、柳貴博、MF浜崎拓磨、椎橋慧也、関口訓充(71分:兵藤慎剛)、FWジャーメイン良(53分:長沢駿)、アレクサンドレ・ゲデス(71分:石原崇兆)、西村拓真

指揮官からホームのサポーターへ。「喜んで帰ってもらいたい」

 前半、鹿島はカウンターなどから何度もチャンスを作るも、仙台の固い守備を崩すことができない。7分の土居聖真のシュートはポストに弾かれ、29分のエヴェラウドのヘディングシュートは仙台のGKヤクブ・スウォビィクに止められた。

 それでも前半終了直前に鹿島が均衡を破る。三竿健斗が右サイドにボールを展開すると、小泉慶、土居、小泉、荒木、小泉とつながり、最後はエヴェラウドが頭で押し込んだ。ゴールが決まると、前半終了のホイッスルの音が鳴り響いた。

 ハーフタイムを終え、迎えた後半も鹿島が主導権を握る。3分には荒木が中央をドリブルで突き進み、ミドルシュートを放つ。ここもGKヤクブ・スウォビィクに阻まれたが、立ち上がりから攻撃的な姿勢を見せた。

 待望の追加点が生まれたのは後半38分。永戸勝也のロングパスから上田綺世が相手DFラインの背後に抜け出し、シュート体勢に入って右足を一振り。低くて速い弾道はゴールネットに突き刺さった。鹿島がリードを2点に広げた。

 その後、粘る仙台に1点を返される。後半42分にコーナーキックの流れから、最後は長沢駿に押し込まれた。それでも、残りの時間をうまく使い切り、タイムアップ。8月26日のFC東京戦からの連勝を「4」に伸ばした。

「勝つことが一番重要です。選手たちには、『どういうことがあろうと、最終的には結果を出していきましょう』と。選手たちが(連戦で)疲労困憊の中でも結果を出したことは、非常に喜ばしいことです」

 ザーゴ監督は試合後、そのようにチームを労った。そして、次のように続けた。

「(前節まで)アウェーで3連勝できて、久々にホームに帰ってきました。(スタジアムに)サポーターが入るということで、序盤戦は本当に彼らを悲しませる結果が多くあったから、今日は喜んで帰ってもらいたい気持ちがありました。4連勝できたのはいいことだと思います。ただ、ここで止まってはいけない。次は5連勝を目指して、しっかりとみんなで準備を進めて、またいい結果につなげていきたいと考えています」

 波に乗ったザーゴ・アントラーズの進撃は、まだまだ止まりそうにない。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE