9月5日に開催されたJ1第14節で、ヴィッセル神戸はアウェーで湘南ベルマーレと対戦した。後半に先制を許したが、直後にDF酒井高徳が2011年以来となるJリーグでのゴールを奪って同点に追いつき、ルヴァン杯からの連敗を避けた。

上写真=湘南戦で神戸での初ゴールを決めた酒井(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月5日 J1リーグ第14節(@BMWス:観衆4,312人)
湘南 1-1 神戸
得点:(湘)大岩一貴
   (神)酒井高徳

「ゴールに至るまでの動き」で勝負あり

 川崎フロンターレに0-6で大敗したルヴァン杯準々決勝から中2日、神戸は先発5人を入れ替えて湘南戦に臨んだ。初瀬亮が左ウイングバックに入り、酒井は普段とは逆の右サイドで先発。「後ろのダンクレー選手とは今シーズン初めて(同サイドで)組んだので、常に声を掛け合いながらポジションを意識してやっていた。試合を通してスムーズに連係できたと思う」。豊富な経験とユーティリティー性の高さを示した。

 1点ビハインドだった53分には同点ゴールを記録。セルジ・サンペールから古橋亨梧に縦パスが入った瞬間にスピードを上げ、対峙していた相手DFを置き去りにした。「前半から相手が低い位置でステイしていることが多かったので、1タッチとか3人目の動きといったイレギュラーな動きがないと崩すのは難しいと思っていた」。古橋からの落としを受けると中に切り込んで左足で正確にコースを突き、「ゴールに至るまでの動きが良かったので、落ち着いてファーサイドに流し込めた」と振り返った。

 Jリーグでのゴールは、アルビレックス新潟時代の2011年10月1日以来。8シーズンにわたるドイツでのプレーを経て昨夏に神戸へと加入し、先月29日に行なわれたJ1第13節の横浜・マリノス戦でJ1通算100試合出場を達成した際には「節目のタイミングなので、次のJの試合で良いプレーをしたい」と語っていた酒井。有言実行のゴールとなった。

「ルヴァンカップではホームでああいう大敗をしてしまって、ファンの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいの中、チームとしてリアクションを見せることが大事だと思ってきょうの試合に挑んだ」

 再スタートの一戦で勝利とはならなかったが、「気持ちは出ていたと思うし、代わりに出た選手の勢いも感じた」と試合後に手応えを口にした酒井。「できれば勝ちで終えたかったけど、次もそういった気持ちを継続してやらないといけない。しっかり反省に生かして、残りの試合を良くしていきたい。きょうはその一歩ということで、最低限の結果を持って帰れたかなと思う」。過密日程にもかかわらず今季リーグ戦全試合に出場する鉄人が、ここからの巻き返しを誓った。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE