ヴィッセル神戸のトルステン・フィンク監督が1日、ルヴァンカップ準々決勝の川崎フロンターレ戦に向けたオンライン取材に応じた。昨季途中に就任し、チームを天皇杯優勝に導いたフィンク監督は2年連続でのカップ戦制覇に強い意欲を示した。

上写真=オンラインで試合前日会見に臨んだフィンク監督(写真◎スクリーンショット)

「目標は優勝すること」

 新型コロナウイルスの影響で今季のルヴァン杯は大会方式が変更され、準々決勝以降はすべて一発勝負で行なわれる。ACLに出場している神戸は準々決勝から参加し、明日の川崎F戦が大会初戦。強敵との一戦を前に、フィンク監督は「生きるか、死ぬかの戦い」と語った。

「1試合で次に進めるか、進めないか。まさに生きるか、死ぬかの戦いだと思っている。相手は川崎フロンターレという強い相手ですが、先週も戦っていますし、その試合でお互いに試し合った部分もあると思うので、シリーズ2戦目は面白い戦いになる」

 両チームは8月26日に開催されたJ1リーグ第24節で対戦し、スコアは2-2のドロー。神戸はリードを守れず悔しい結果となったが、首位を独走する川崎Fを追いつめ、チームとしてのポテンシャルの高さを示した。続く29日の横浜F・マリノス戦では終盤に2点を返して同点に追いつき、フィンク監督は「ディフェンディングチャンピオンと現在リーグ1位のチームと互角に対戦できたので、選手たちは自信を持っていると思う」と話した。

 昨年6月からチームを率いるフィンク監督にとって、明日の川崎F戦が初のルヴァン杯となる。昨季はグループステージで敗退し、神戸は5月に大会から姿を消していた。ドイツ人指揮官は「昨年、天皇杯を優勝することができたが、ルヴァンカップは参加できなかった。ノックアウト戦での強さを改めて示したいので、目標は優勝すること」ときっぱり。

 前節の横浜F・マリノス戦では先発6人を入れ替えて主力を温存。「ルヴァンカップを意識していたのは確か。この大会は3勝すれば優勝できるので、タイトルに一番近い道のりだと思う」。負傷離脱中のMFアンドレス・イニエスタ、DFトーマス・フェルマーレンの起用については「その情報を共有すると、相手もそれに備えて戦い方を変えてくると思うので、見てのお楽しみです」と言葉を濁しつつ、「明日は一番効果的なメンバーで挑む」と主力が勢揃いすることを示唆した。