2試合連続3失点と、持ち味の堅守が揺らいでいるサンフレッチェ広島。城福浩監督も強い危機感を抱いて立て直しに力を入れており、ベガルタ仙台戦での4試合ぶりの勝利へのキーポイントになりそうだ。

上写真=8月27日の練習で選手たちに指示を送る城福監督(写真◎石倉利英)

2試合続けて3失点

 サンフレッチェ広島は8月29日の明治安田生命J1リーグ第13節で、ベガルタ仙台とホームで対戦する。27日の練習における実戦形式のメニューでは、メンバーを入れ替えながら戦い方などを確認。城福浩監督が「いい攻防だよ!」と選手たちを鼓舞する声が何度もピッチ上に響いた。

 23日のJ1第12節では横浜F・マリノスに1-3で敗れた。19日のJ1第11節、FC東京戦は3-3の引き分けで、2試合連続の3失点。第10節終了時点の通算6失点はリーグ最少タイだったが、ここ2試合は結果が出ておらず、3試合勝利から遠ざかっている。

 リーグ戦で開幕2連勝を飾った今季、第3節からの4試合で1分け3敗と勝ち点を伸ばせなかった時期も、ここまで失点が増えたことはなかった。城福監督も「2試合で6失点という結果は、我々らしくないという言葉をはるかに超えている」と危機感を強めている。

 だからこそ27日の練習は「相手対策というよりは、しつこいくらいゴール前での守備を確認して、共有した」という。またFWレアンドロ・ペレイラには、相手ボールになった瞬間の素早い守備への切り替えを要求。「前線でボールを失ったところで、切り替えられるかが課題。ていねいに話しながらやっていきたい」と語り、素早く切り替えてボールを追ったプレーに「いいよ!」と声を掛ける場面も見られた。

 今季リーグ戦とルヴァンカップ・グループステージで挙げた計5勝は、すべて完封勝利。まずはチームのベースである堅守を取り戻し、無失点に封じることが、仙台戦での4試合ぶり勝利への第一歩となる。

取材・写真◎石倉利英