今季ブラジルのボタフォゴからサンフレッチェ広島に加入したMFエゼキエウは、ここまで公式戦出場は2試合のみ。フィットに時間がかかっている状況で、出場機会を増やすべく懸命に練習に取り組んでいる。
上写真=厳しい暑さの中で練習に励むエゼキエウ(写真◎石倉利英)
「足りないものがある」
母国ブラジルのボタフォゴ、スポルチ・レシフェ、クルゼイロでプレーしてきたエゼキエウは今季、完全移籍でサンフレッチェ広島に加入した。スピードに乗ったドリブル突破が持ち味で、足立修強化部長は数年前から動向を注視。今季に向けての補強ポイントが『スピード』だったこともあって獲得に至り、シャドーやサイドで広島の新しい武器となることが期待されていた。
だが、チームへのフィットに時間がかかっていることや、負傷など複数の要因が重なり、ここまでの公式戦出場はリーグ戦での1試合、ルヴァンカップ・グループステージでの1試合、計2試合の途中出場のみ。このほかで控えに入ったのも1試合だけで、それ以外はベンチ外という厳しい状況が続いている。
本人は「足りないものがあるから、試合に出ることができていない。現実をしっかり見つめなければいけない」と語る。8月27日の練習後にはスタッフと長い間、話し合う姿が見られた。「周りもいろいろな話をしてくれているので、モチベーションを落とさずプレーできている」と語るように、まずは出場機会を得ようと懸命だ。
広島はリーグ戦で3試合勝利がなく、上位追撃に向けては最近2試合で6失点という守備の立て直しに加え、攻撃陣のさらなる爆発も必要になる。エゼキエウは「ドリブルでの仕掛けや、他の選手にはないスピードが自分の良さ。試合に出ることができれば、そういうプレーを出したい」と語り、チームを救う働きをイメージしながら練習に取り組んでいる。
取材・写真◎石倉利英