FC東京は26日、ホームで鹿島アントラーズと対戦し、先制したものの、1-2で逆転負けを喫した。連続出場中の左サイドバック、小川諒也は悔しさをにじませつつも、課題を見つめ、中2日で迎えるガンバ大阪戦へ気持ちを切り替えた。

上写真=左サイドバックとして連続先発中の小川諒也(写真◎J.LEAGUE)

現在、8試合連続先発中

 FC東京の長谷川健太監督は鹿島戦における二つの失点シーンをこう振り返った。

「このことろ2失点してしまっていることについて、2失点目のように、DFの間に走り込まれたときの対応については、小川にもフィードバックをしていますが、小川もここまで試合にずっと出ていて、体力的には厳しい中での試合だったので、攻められない部分はある。ただああいう勝負所で、ダイアゴナルに走った選手にしっかり付いていくことであったり、その前の1失点目につながった中盤でスルーパスを出されるところも、しっかりチャレンジ・アンド・カバーでスペースを埋めるとかは、できたはずなので。そのあたりはもう一度、しっかり選手にフィードバックしたい」

 疲れがなかったと言ったらウソになるだろう。小川は5節以降の8試合すべてに先発し、8節以降の5試合はフル出場を果たしている。途中交代した3試合もベンチに下がったのは80分過ぎ。タイトなスケジュールの中でほぼフル稼働してきた。激しい上下動が求められるサイドバックであることを考えれば、疲労の度合いは小さくないはずだ。しかも中2日で迎えた試合である。指揮官も小川の疲労を踏まえた上、このように発言した。

 ただ、本人は一切言い訳をしなかった。

「体力面がキツいのはあると思いますけど、それは相手も同じだし、試合に出る以上はいつもと変わらないプレーをしないといけないと思っています」

 この日は同サイドの相手に2対1の局面を作られる機会も多く、守備者としては難しい選択を何度も迫られることになった。2失点目のシーンでは、ファン・アラーノに付いていきながらも後ろからとなり、一歩を及ばずシュートを許してしまった。取材に応じる本人の表情からも悔しい思いは見て取れた。

「全体的に、後半の途中から球際で負けている部分が多かったですし、そのぶんチームとしても押し込まれる展開が多くなりました。また中2日で試合がありますけど、そこではやっぱり、試合に出るとしたら球際の部分で負けてはいけないと思っています」

「チームの戦い方として、夏場の連戦ですし、もっとしたたかに戦わなければいけなかったと思います。今日に関して言えば、1点リードしていたので、もっとしたたかに戦うことができたのではないかなと思っています」

 リードを生かせなかったことを、自身の、そしてチームの改善として指摘した。消耗を考慮し、リスクを回避するような戦い方が今後は必要になってくる。

 敗戦から学ばなければ、ただ一つ試合を消化したという事実が残るだけ。それでは成長は望めない。だから小川は課題にフォーカスし、修正を誓う。

 今季は負けを引きずっている暇はない。すぐに試合がにやって来る。次は中2日で、ガンバ大阪とのアウェーゲームに臨む。