北海道コンサドーレ札幌は26日、J1第29節で横浜F・マリノスと対戦し、1-4で敗れた。先月の対戦で奏功したシステムが今回は機能せず、試合後にMF荒野拓馬は「マンツーマンがうまくはまらなかった」と振り返った。

上写真=後半はキャプテンマークを巻いてプレーしたMF荒野(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月26日 J1リーグ第29節(@日産ス:観衆4,181人)
横浜FM 4-1 札幌
得点:(横)ジュニオール・サントス2、畠中槙之輔、仲川輝人
   (札)アンデルソン・ロペス

「落ち込んでいる暇はない」

 7月26日に札幌ドームで行なわれたJ1第6節では横浜FMに3-1で完勝した札幌。今季2度目の対戦も前回と同じシステム、フォワードを置かないゼロトップで臨んだが「自分たちがやろうとした守備のマンツーマンがうまくはまらなかった」と荒野。ポジションチェンジを繰り返す相手の動きに翻ろうされ、高い位置でボールを奪おうとした札幌の目論見は外れた。

 前半だけで2点のビハインドを背負い、ペトロヴィッチ監督は後半開始からFWのアンデルソン・ロペスとドウグラス・オリヴェイラを投入。ブラジル人2トップが前線で起点を作り、後半はボールを保持する時間が増えたものの失点も重ね、アディショナルタイムに1点を返すのが精一杯だった。

 攻撃のフリーマンとして先発し、後半からボランチに下がった荒野は「きょうは取ったボールをイージーなミスパスでロストすることが多かった。そういうのがなかったらもうちょっと違ったゲーム展開になっていたと思う」と反省。後半の戦いについても「点を取りに行かないといけないということで、みんながパワーを使って攻撃も守備もできていたけど、それを最初からできていれば」と悔やんだ。

 札幌が最後に勝利したのは、前述のホームでの横浜FM戦。それ以降、リーグ戦では1カ月以上も勝ちがない。それでも荒野は「下を向いて落ち込んでいる暇はない」と語り、「次は勝てるようにみんなでファイトして、もう一回強い札幌を取り戻したい」。3日後の名古屋グランパス戦に向けて気持ちを切り替えていた。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE