AFCチャンピオンズリーグの日程が変更されたことに伴い、8月26日に明治安田生命J1リーグの3試合が各地で開催された。日産スタジアムでは横浜F・マリノスと北海道コンサドーレ札幌が対戦し、横浜FMが4-1で完勝した。

上写真=先制点を挙げて喜ぶFWジュニオール・サントス(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月26日 J1リーグ第29節(@日産ス:観衆4,181人)
横浜FM 4-1 札幌
得点:(横)ジュニオール・サントス2、畠中槙之輔、仲川輝人
   (札)アンデルソン・ロペス

・横浜FMメンバー◎GK朴一圭、DF松原健、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、高野遼、MF扇原貴宏、和田拓也(82分:渡辺皓太)、マルコス・ジュニオール(46分:天野純)、FW松田詠太郎(70分:ティーラトン)、ジュニオール・サントス(55分:仲川輝人)、前田大然(55分:エリキ)

・札幌メンバー◎GK菅野孝憲、DF進藤亮佑、田中駿汰、福森晃斗(46分:中野嘉大)、MFルーカス・フェルナンデス、深井一希(46分:ドウグラス・オリヴェイラ)、宮澤裕樹(46分:アンデルソン・ロペス)、菅大輝、荒野拓馬、駒井善成(82分:キム・ミンテ)、チャナティップ(68分:金子拓郎)

「とても良い試合だった」(ポステコグルー監督)

 横浜FMの新戦力、ジュニオール・サントスの勢いが止まらない。前半8分、左サイドを突破した高野からパスを受けると、迷わずシュートを選択。ペナルティーエリア外から強烈な右足シュートを突き刺し、あっさりと3試合連続ゴールを決めた。

 先制後も横浜FMのペースで試合は進み、40分にも再びジュニオール・サントスがネットを揺らす。松原が敵陣深くから素早くスローインを入れ、反応した和田がクロスを送り、そのこぼれ球を難なく押し込んだ。

 ジュニオール・サントスは加入後4試合で5得点と大暴れ。前所属の柏レイソルではケニア代表FWオルンガの控えに甘んじ、出場機会すら与えられなかったが、新天地では水を得た魚のようだ。類まれなる身体能力を思う存分発揮し、昨季J1王者の横浜FMでレギュラーの座をつかんでいる。

 横浜FMと札幌の両チームは1カ月前の7月26日に札幌ドームで対戦し、その試合は3-1で札幌が完勝。当然、札幌はその再現を狙ったが、横浜FMの新エースが前半の2得点で相手のプランを崩した。ホームの横浜FMは後半に入っても攻撃の手を緩めず、52分にセットプレーの流れから畠中がJ1初ゴールを決めると、85分には途中出場の仲川がダメ押しの4点目。昨季MVPの仲川もこれが今季リーグ戦初得点となった。

 終始劣勢だった札幌は選手交代で流れを変えようと試みたが、終了間際にアンデルソン・ロペスが1点を返すのが精一杯だった。「札幌での試合のような戦いを逆に相手にやられた。運動量、球際の部分で上回られた」とペトロヴィッチ監督も完敗を認めるしかなかった。

 リベンジを果たし、今季初の3連勝を飾った横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督は「選手たちはファンタスティックなパフォーマンスを見せてくれた。たくさんのゴールも取れたので、とても良い試合だった」とご満悦。殊勲のジュニオール・サントスは「2得点でチームに貢献できてうれしく思う。気持ちのいいゴールを決めることができた」と喜びを語った。

現地取材◎多賀祐輔 写真◎J.LEAGUE