8月23日、明治安田生命J1リーグは第12節が開催され、鹿島アントラーズはガンバ大阪とカシマスタジアムで対戦。前半にガンバ大阪の小野瀬康介に先制点を奪われるも、試合終了直前に犬飼智也がヘディングシュートを決め、1-1の引き分けの結果で終えた。

上写真=試合後、鹿島の内田とG大阪の昌子が抱き合う(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月23日 J1リーグ第12節(@カシマ:観衆4,949人)
鹿島 1-1 G大阪
得点:(鹿)犬飼智也
   (G)小野瀬康介

・鹿島メンバー◎GK沖悠哉、DF広瀬陸斗(16分:内田篤人)、犬飼智也、関川郁万、杉岡大暉、MFファン・アラーノ(63分:遠藤康)、三竿健斗(75分:荒木遼太郎)、レオ・シルバ、和泉竜司(63分:上田綺世)、FW土居聖真、エヴェラウド(75分:染野唯月)

・G大阪メンバー◎GK東口順昭、DF三浦弦太、昌子源、キム・ヨングォン、MF小野瀬康介、矢島慎也(83分:山本悠樹)、福田湧矢(90+1分:藤春廣輝)、井手口陽介、倉田秋(67分:高尾瑠)、FWパトリック(83分:アデミウソン)、宇佐美貴史(67分:小野裕二)

ラストプレーで同点ゴール

 8月20日に現役引退を発表した内田篤人のラストマッチに花を添えるべく、鹿島は立ち上がりから果敢に攻撃を仕掛ける。時計の針が1分も指さないうちに、MF和泉竜司のパスを受けたFW土居聖真が決定的なシュートを放った。しかし、これはG大阪のGK東口順昭に阻まれる。

 すると前半6分、G大阪に右サイドを破られてクロスを浴びると、逆サイドのMF小野瀬康介にゴールネットを揺らされた。さらに、鹿島をアクシデントが襲う。16分に右サイドバックの広瀬陸斗が負傷退場。背番号2のユニフォームをまとった内田が交代でピッチへと入った。

 鹿島はその後、MFファン・アラーノやFWエヴェラウドが同点ゴールを狙うも、クロスバーとGK東口の好守に阻まれる。前半は1点ビハインドで終了した。

 後半は終始、鹿島がG大阪陣内に攻め入った。後半11分のエヴェラウドのシュートは、DF三浦弦太にブロックされる。14分の三竿健斗のループ気味のシュートは、またしてもGK東口の壁を破れなかった。

 一方、後半29分には小野瀬、MF井手口陽介に立て続けにシュートを打たれ、G大阪にゴールを狙われる。だが、ここはGK沖悠哉が2本続けてストップ。G大阪に2点目を許さなかった。

 そして迎えた後半アディショナルタイム、ついに鹿島がゴールを仕留める。MF荒木遼太郎のクロスに、センターバックの犬飼智也がヘディングシュート。起死回生の同点ゴールが決まった。直後に試合終了の笛が鳴り、1-1の引き分けで終わった。

「鹿島が主導権をずっと握っていた試合だったのではないかと思います。失点する前から、得点のチャンスがありながらも、(先に)失点をしてしまった。ただ、常に前へプレーすることはできていたし、(相手に)圧力をかけました。後半、沖選手がファインセーブをした場面はありましたけれど、それ以外は相手に攻められることはなかった。また、多くのチャンスを作りながら、それを決めることができませんでしたが、最後の最後でその努力というか、あきらめない姿勢が、得点という形で表れたのではないかなと思います」

 鹿島のザーゴ監督は、そのように試合を総括した。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE