セレッソ大阪MF柿谷曜一朗が、8月21日の練習後にオンライン取材に応じた。19日の川崎フロンターレ戦についての見解や、現役引退する鹿島アントラーズDF内田篤人との思い出などを語っている。

上写真=8月23日のベガルタ仙台戦に向けて調整を続ける柿谷(写真◎CEREZO OSAKA)

川崎F戦の大敗は「逆によかった」

 8月19日の明治安田生命J1リーグ第11節で、セレッソ大阪は首位の川崎フロンターレに2-5で敗れ、勝ち点差が10に広がった。それでも順位は暫定2位で(勝ち点1差で3位の名古屋グランパスが1試合未消化)、ルヴァンカップのグループステージも勝ち抜いており、シーズン全体を通して見れば状態は悪くない。

 21日の練習後にオンライン取材に応じたMF柿谷曜一朗は、リーグ戦とルヴァンカップの連戦が続いた8月を振り返り、「かなり試合があったので、全選手にチャンスが来るという意識でみんなが練習に取り組んでいた」とコメント。さらに「こういうときこそチーム力が大事で、誰が出てもしっかり勝つことをみんなが意識した1カ月だった」と続けた。

「どういう状況でも自分たちのサッカーを90分間やり通し、勝つことで自信になっていた」と語り、3-1で勝利したJ1第10節の柏レイソル戦を「数字的に上回られても、自分たちが思い描くような結果を得る自信があった」と評した。一方で川崎F戦の大敗を「質の高いサッカーをする相手にやられたのは、逆によかった。自分たちも考え直さなければいけない、もっと成長していかなければいけない。次はこういう結果にならないように、という考えになったんじゃないか」と分析し、今後の糧にできるとの考えを示している。

 8月23日のJ1第12節では、ベガルタ仙台と対戦する。12日のルヴァンカップ・グループステージで3-0と勝利した試合では、フル出場して先制点を決めている柿谷は、川崎F戦を踏まえて「同じミスを繰り返さないように臨んでいくだけ」と語り、「しっかり準備したい」と静かに闘志を燃やした。

 現役引退を発表した鹿島アントラーズDF内田篤人についてもコメントした。ともに2014年ブラジル・ワールドカップに出場するなど、日本代表で同じ時期を過ごした内田について「かなり優しいお兄ちゃん、という感じ。先輩からも後輩からも慕われていた」と振り返っている。

 その上で「ケガには誰も勝てない。こういう状況でも明るく振る舞うのが篤人くんだと思うけど、本人しか分からないつらさがあり、非常に悔しい思いをしていると思う」と思いやり、「言えるのは『お疲れ様』しかない」と現役生活をねぎらった。