北海道コンサドーレ札幌からベルギー1部のベールスホットへ完全移籍した鈴木武蔵が19日、ベルギーのアントワープからリモートで取材に応じ、抱負を語った。渡航者に義務付けられている隔離期間を経て、早ければ8月30日デビューする予定だという。

上写真=アントワープからリモートで取材に応じた鈴木武蔵(写真◎スクリーンショット)

ここでならより高みを目指せる

 ベールスホットの紫色ユニフォームに袖を通した鈴木武蔵は、現地のベルギーでリモート会見に臨み、緊張した面持ちで初めて海外移籍を決断した理由から口にした。

「いま急成長しているクラブだと聞きました。ここでなら、チームとともに成長し、より高みを目指していけると思いました」

 ベールスホットは昨季2部リーグを制覇し、今季トップリーグに昇格したばかり。アントワープに本拠地を置いており、スタジアムには熱狂的なファンが集う。地元の記者は、早くも同じ街のライバルクラブであるロイヤル・アントワープとのダービーマッチのことを気にかけていた。相手には三好康児が所属しているのだ。2人は連絡を取り合う仲ではあるが、ピッチでは火花を散らすことになる。

「日本人対決は注目だと思います」(鈴木)

 本人によれば、ベルギーリーグのデビュー戦は、早くても8月30日になるという。コロナ禍の影響で、現在は日本からの渡航者に義務付けられている14日間の隔離中。21日に3回目の検査で陰性が確認されると、22日のトレーニングからはチームに合流できるようだ。

 鈴木は楽しみと不安を抱えながら、ベルギーリーグでの活躍を誓っていた。

「より多くの点を取りたい。簡単ではないと思いますが、まずはレギュラーを取り、チームで一番点を取る選手になりたいです。そして、行く行くはベルギーリーグでも一番点を取る存在になりたいと思っています」

 クラブの期待度は大きい。鈴木の契約期間は3年で、1年のオプション付き。本人はオファーから1カ月も経たないうちに決断を下したが、大きな迷いはなかった。

「プロになってから、ずっとヨーロッパへ移籍したいと思っていました。僕の年齢(26歳)を考えれば、海外移籍するのは今回が最後のチャンスでした」

 日本代表にも名を連ねるスピードスターは、ここからキャリアをさらに加速させ、ヨーロッパの舞台での飛躍することを誓った。